心地よく暮らすためのルールとは?真似したい「住まいと暮らし」アイデア集3選

暮らしの根っこ_増田由希子さん

部屋を心地よく整え、好きなものに囲まれる暮らしは永遠の憧れ。素敵な暮らしを実践する人たちには、それぞれ大切にしている暮らしのルールがあるようです。部屋やごはん、お気に入りの道具たちを本人撮影による写真で見せていただき、バトンを繋いでいくリレー連載「住まいと暮らし」から、3人のインテリアのアイデアをご紹介します。


#01 美しい暮らしを維持するためのもの選び


第1回目に登場した、フラワースタイリストの増田由希子さん。美しい暮らしを実現するためのルールは、「もの選びの基準を自分の中に持つこと」。本当に自分にとって必要かをよく考え、心惹かれる部分があるかどうか、役立つものか、手持ちのものと組み合わせることが可能かどうかを基準にして選んでいるそう。

暮らしの根っこ_増田由希子さん
アトリエの壁の一部をDIY。
暮らしの根っこ_増田由希子さん
増田さんのスタイリングでは定番となる、白い陶器の花器。「花をより上品に、美しく見せてくれる魔法があります。ターコイズブルーの花器は、陶芸家藤本羊子さんの作品で、美しい色合いと女性陶芸家らしい繊細なフォルムも気に入っています」
暮らしの根っこ_増田由希子さん
自宅の庭で咲いた花や枝物は、増田さんのインテリアには欠かせないアクセント。ソファテーブルには、丈の低い花やグリーンを飾って。「カシワバアジサイは、白からグリーンへと変化した色合いがなんとも美しく、癒やされます」
暮らしの根っこ_増田由希子さん
愛用する木の家具は、すべて無垢材。北の住まい設計社のダイニグテーブルは、北海道産のメープル材、デンマークの椅子はオーク材。「職人さんが一心に手作りした家具には、温かく、凜とした美しさがあります。木は生き物ですから、使い込むほどに風合いが増し、暮らしに馴染んでいく変化の過程もまた魅力ですね」
暮らしの根っこ_増田由希子さん
インスタグラムのコラボレーションで、デンマークのデザイナー、シルケ・ボンデさんご本人から送られてきたというアートポスター。デザイン名は、Leaf Lines(葉脈)。「自然からインスピレーションを得てデザインされた彼女の作品は、美しく、洗練されています」
暮らしの根っこ_増田由希子さん
増田さんの憧れ、オーストラリアのフードスタイリスト・donna hay(ドナ・ヘイ) の雑誌やレシピ本。「インテリアやフードレシピの洋書も、花のスタイリングに役立つんです。だから、なるべく花以外の分野にもアンテナを張って、情報を得るように心がけています」
暮らしの根っこ_増田由希子さん
「花には、旬の時季があります。その季節にしか手に入らないからこそ、毎年その時季が待ち遠しく、楽しみでなりません」。写真は、美しいニュアンスカラーのダリア・カフェオレと紫色のブッドレア。
自宅の庭で咲いた花や枝物は、増田さんのインテリアには欠かせないアクセント。ソファテーブルには、丈の低い花やグリーンを飾って。「カシワバアジサイは、白からグリーンへと変化した色合いがなんとも美しく、癒やされます」
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アトリエの壁の一部は、ウイリアム・モリスの「ピンパーネル」を使ってDIY。一部だけ壁紙を変えてみるだけで、居心地が良くなるのだそう。植物柄の壁に合わせて、花を飾るアイデアも真似してみたいですね。

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vol.001 フォロワー24万人!世界中の‟暮らし好き”を魅了するフラワースタイリストの美しい生活とは?ー増田由希子さん


#02 お気に入りの色や形を見える場所に


5回目に登場した、静岡県にある雑貨店「sahanji+(サハンジプラス)」のオーナー・河村奈穂さんのルールは、「インテリアは生活感を排除しすぎない」こと。目にして心地よい色や形の道具は、常に見える場所に置いているそう。器とともに、ボトルやトレイなども飾るように配置しているのだとか。

住まいと暮らしvol.5 河村奈穂
目にして心地よい色や形の道具は、常に見える場所に置いているという奈穂さん。奥にある照明は、ジャスパーモリソン。「調光ができるので、いろいろな表情を楽しんでいます。照明を落とすと月がぽっかり浮いているような、幻想的な雰囲気になり、気に入っています」
住まいと暮らしvol.5 河村奈穂
タモ材のダイニングテーブルと椅子は、愛知県の「ふくなり」に製作を依頼したもの。「テーブルは少し足が浮いて見えるデザインで、普通に見えて普通ではないところが気に入っています」。 息子さんの勉強机、奈穂さんの仕事机にもなるため、出したものは都度片付けて、テーブルの上は常にすっきりとした状態にするようにしているそう。
住まいと暮らしvol.5 河村奈穂
リビングには、季節感を感じる花を飾って。「春にはチューリップ。花器には、カイ・フランクやヘンリー・ディーンなどデザイナーのものも愛用しています」
住まいと暮らしvol.5 河村奈穂
回遊性のあるリビング、ダイニング、キッチンは空間に奥行きが生まれ、家族が程よい距離感を保てます。「家族でくつろぎたいときも、ときには険悪なときも(笑)、それぞれの喜怒哀楽をしっかり受け止め、そっと包み込んでくれる寛容な家だと感じています」。照明はほとんど間接照明。「家族が寝静まったあと、ソファでごろごろしながら映画を観るのが至福の時間です」
住まいと暮らしvol.5 河村奈穂
ソファのコーナーには、奈穂さんの友人が新築祝いにプレゼントしてくれた、スエオタカヒロさんのくまが。「スエオさんの作品はかわいい過ぎず、独特な世界観が確立されていて病みつきになります。イラストはmitsouさんからプレゼントして頂いたベビーの頃の息子。家のいろいろな場所に、mitsouさんのイラストを飾っています」
住まいと暮らしvol.5 河村奈穂
「よい気は玄関から入ってくると聞き、玄関にはできるだけ靴を出しっぱなしにしないように心がけています」という奈穂さん。玄関マットはポルトガルの女性が、手紡ぎ手織りしているもの。シンプルで履きやすいスリッパは「CANO」のもの。サハンジプラスでも紹介しています。
住まいと暮らしvol.5 河村奈穂
2階の円柱型の空間は、本読んだり、ストレッチしたり、アイロンをかけたり。家族みんなが思い思いに使っているそう。
住まいと暮らしvol.5 河村奈穂
新たに住宅の一角に設けた小さなスペース。「子どもの成長とともに変化していく、ワーク・ライフバランスに柔軟に対応できるように設けました。今後はサテライトショップをする予定です」
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お気に入り暮らしの道具は、ただ並べるだけでアート作品のように見えるというアイデアは、家の中にあるものですぐに取り入れられそう。照明は光による陰影が落ち着くのでほとんどを間接照明にしたり、調光できる照明を選ぶことによって、光のさまざまな表情を楽しむなど、照明へのこだわりも参考になります。

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vol.005家づくりを通して見つけた、人生に欠かせないものー河村奈穂さん


#03 野生の草花を自由な発想で飾る


最後にご紹介するのは8回目に登場した、フランスの田舎で暮らす「TSUNODA PARIS」デザイナーの角田雪子さん。角田さんのルールは、「野生の草花を飾り、四季の移り変わりの美しさを感じる」こと。自然が豊かな田舎での暮らしのなか、できるだけ花を買わずに、自然のものを家に飾って楽しんでいるそう。

角田雪子
花瓶の代わりにコレクションしている、古い薬瓶や香水の瓶、調味料入れ。「特に窓がたくさんあって家具が置けないサロンは、代わりに花を多く飾るようにしています」
角田雪子
玄関を入ってすぐ左のコーナー。「古い机のペンキをわざと剥がして、キャンドル型の照明器具を置いてます」
角田雪子
1階の踊り場の様子。「古い洋服屋さんのエッチングの絵を飾り、左はこの土地の60年代にあった洋服屋さんの箱を飾っています」
角田雪子
晩秋になると、秋色の枯れ草を探して飾り、季節を感じているという雪子さん。「もう落ちる寸前の、燃え盛るような野草とかぼちゃや柿、梨と合わせて晩秋を楽しんでいます」
角田雪子
家の周りの枯れ草を集めて作ったというリース。「冬は花が咲いてないので、枯れ草を集めて楽しんでます」
角田雪子
雪子さんが一番好きな場所だというお風呂場。「窓がたくさんあり、明るい光が入る場所。たくさんのプラントをおいて、ジャングル風呂のようにして楽しんでいます」
住まいと暮らしvol.8 角田雪子さん
秋にはコスモスを古い小さな花瓶に生けて。
角田雪子
自宅の中にあるオフィス。「家具はすべて、50年代前後のヴィンテージ。家で仕事をするときに使っています」
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小さな野花は、ブロカントで購入した昔の薬瓶や香水の瓶、調味料入れなどを花瓶代わりに生けて、家のあちらこちらに飾る様子が素敵でした。草花があまりない冬は、枯れ草を集めてリースに。形にこだわらず、自由な発想で自然と触れ合う角田さん。お散歩の途中に野花を摘んだり、美しい色合いの実や葉っぱなどを拾い集めて飾る楽しさを教えてくれました。

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vol.008フランスの田舎暮らしで見つけた、人生の第2ステージー角田雪子さん


現在18回目まで続いている「住まいと暮らし」。たどり着いた暮らしのルールから、それぞれの生き方まで見えてくるようです。過去の回も合わせてぜひお楽しみください。

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