【住まいと暮らしvol.12】心を支えてくれるアクセサリーと映画、音楽ーfangle 藤島多恵さん

住まいと暮らし fangle 店内

部屋やごはん、お気に入りの道具たちを本人撮影の写真で見せていただき、バトンを繋いでいくリレー連載。前回の森田三和さんのバトンを受けてご登場いただくのは、物語のあるアンティークと雑貨の店『fangle』を奈良で営む藤島多恵さんです。

多恵さん・暮らしのルール

住まいと暮らし fangle 藤島多恵さん

1)食事の時間はゆっくり楽しく。しっかり寝る。
2)月に数日は、何も予定を入れない日をつくる。
3)ものも衣服も手入れ、繕い、工夫をして使う。
4)あせらず、たゆまず、怠らず。

20代の前半にアフリカやアジアを旅して、さまざまなものを見てきたという多恵さんは、2004年に鎌倉に『fangle』を設立。奈良に移転した現在も、扱っているのは国内外で見つけた古いものが中心です。
「価値があるかどうかではなく、使い続けられたものには様々な魅力があり、修繕された跡やキズ、凹みでさえ、物語を感じさせてくれます。もともと古いものではなく、新しく手に入れたものでも、手入れしながら長く共に過ごすことで思い出もできます。壊れたり破れたり、穴が開いたときはがっかりしますが、修繕してからの方が思い入れが深くなることも。一張羅だった服が部屋着になり、祖父母から受け継いだものは今や立派なアンティーク。お店のオリジナル商品も作っていますが、いろいろな場面で使い続けてもらえたら、という想いがあります」

そんな多恵さんの暮らしに、欠かせないのは音楽。
「食事の準備や片付け、洗ったカディを一枚一枚補整して畳む作業中は、もっぱらSpotify(音楽のストリーミングサービス)を聴く時間。デジタル音痴な私が、ポッドキャスト(スマホで聴ける音声コンテンツ)で三和さんが話すと聞き、使い始めて以来ハマっています。インドの映画音楽まで曲単位で聴けるし、好きな曲だけ流れてくると、家事も仕事もはかどります」。

藤島多恵 fangle アクセサリー
多恵さんが大好きだという、タカラガイがついたアッチコッチバッチと、インドのナガランドのビーズ、赤サンゴのバングル。「バングルは僧侶だった祖父が、50年程前に娘である私の母へ渡したインド・ネパール土産。最強の組み合わせを身につけると、気分も上がります」
藤島多恵 fangle アクセサリー
何度も修繕をしながら身につけ続けているというエチオピアンクロス。「右は、夫から初めてもらったアクセサリー。左は夫が20数年、常につけているもの。私のものは、しっくりくるチェーンの登場を待っています」
藤島多恵 fangle アクセサリー
学生時代に旅先で買ったというアクセサリー。「インド、タイ、ラオスで買ったもの。アクセサリーは旅の思い出と共に、今でも身につけています」
藤島多恵 fangle ゴールドアクセサリー
40代になって、しっくりくるようになってきたというゴールドのアクセサリー。「ピアスは母から、ティファニーのネックレスは大好きだった祖母から受け継いだもの。祖母と祖父の指輪は、祖母の手を思い出します。どれも私のお守りです」
藤島多恵 fangle 奈良
多恵さんが奈良に住み、店を構えるきっかけとなったという風景。「一歩外に出れば、すぐにこの景色の中に入れる奈良の高畑。越してきて10年、この景色はずっと変わりません」。すぐ近くに鹿の存在があるのは、インドの街中の牛と似ていると感じるのだとか。
藤島多恵 fangle 風景
ベランダから見える春日の原生林、冬の風景。「朝ベランダに出て洗濯ものを干すと、近所に点在する寺から、朝のお勤めの匂いが漂ってきます。その匂いで瞬間的に、幼少期やカトマンズにトリップできます」
藤島多恵 fangle レコード
お店でも音楽を聴いて過ごしているという、音楽好きの多恵さん。「お客さんと音楽の話をするのも楽しい。誰もいない雨の日は、ここぞとばかりにボリュームを上げ、ヒップホップやダンスミュージックをかけることも」
藤島多恵 fangle 本
本が好きだけど、今はじっくり小説を読む時間が作れないのが悩みだとか。「それでもすぐに手に取れるよう、目の届くところに本棚を置いています。普段の会話の流れで本を取り出して、子どもに見せたり薦めてみたり。音楽にのせて朗読するCDは、大人向けの読み聞かせ。本とはひと味違う楽しみがあって、気に入っています」
藤島多恵し fangle ジプシー
ジプシーは、『fangle』のオリジナル商品の隠れたテーマ。「20年前に観た映像の記憶が薄らぎ、音だけでは物足りなくなってDVDを入手しました。今は海外へ仕入れに行けませんが、インドやルーマニアでの仕入れのが鮮明に蘇ってきます。映画館で映画を見る機会がめっきり減りましたが、お気に入りの映像を手に入れ、いつでも観ることができるのはうれしいです」
藤島多恵 fangle 映画 アメイジンググレイス
好きな映画は、音楽の要素も大きいそう。「スパイク・リー監督の映画は音楽が良いから好き。『アメイジング・グレイス』はCDを聴いて涙したのですが、タイミングよく映画化されたのを知り、”映画館で観なさい”という啓示だと思いました。辛かったり迷ったりしたときには、きっとこの作品を観たい。アレサからの福音だと思います」
藤島多恵 fangle ジーナローランズ
憧れの女性を想うと頑張れるという多恵さん。「アレサと、もう1人の憧れがジーナ・ローランズ。夫のジョン・カサヴェテス監督の映画のなかで、彼女が演じたさまざまな女性たちも、私に指針を与えてくれた存在です」
藤島多恵 fangle 子ども
娘さんがひらがなを書けるようになった頃に走り書きしてくれたメモは、いつも目につく台所に貼って、日頃の心構えに。「おっちょこちょいで、調子が悪いと焦ったり、自堕落になるタイプ。いい言葉なので、フレームに入れようかと思っています」
住まいと暮らし fangle 家具
最低限ここだけは常にすっきりさせておくと決めているコーナー。「わが家は、日本の箪笥ばかり。茶箪笥は内部のスペースの取り方がおもしろく、小さな引き出しがたくさん。常備薬から乾電池まで、生活の細々したものを整理して入れられるので重宝しています」
住まいと暮らし fangle 線香
仕事を終えて、晩酌前に必ずするのは線香をあげること。「お線香を火にかざしながら、一日を振り返るひととき。ふっと気分が落ち着きます。線香は残りが少なくなってくると、東大寺南大門まで子どもがひとっ走り、お使いに行ってくれます」
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多恵さんがバトンを渡すのは、鎌倉にいた頃にご近所で、お店を始める前からのお付き合いだという『Fabric Camp』の小山千夏さん。「穏やかなのに感覚が鋭くて芯があり、太陽のよう。交わした何気ない会話のなかに、その後もずっと心に残る言葉があります。千夏さんの日常が近くにあったことは、幸運でした。お姉ちゃん的な存在で、信頼する、大好きな人です」。千夏さんの暮らしは、2月中旬に公開予定です。どうぞお楽しみに。

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