【元Hanako編集長の大家日記 一号物件編 vol.7】築古家屋再生プロジェクト、いよいよメンバーそろい踏み。

片岡延江 大家日記

元Hanako、Hanakoママ編集長の片岡延江さん。25年間勤めた会社を退職し、築古家屋を購入しDIY再生中。知識や経験不足もあり、問題は次から次に勃発……。「いばらの道」を進むことになりますが、ある板金屋さんとの出会いで築古再生意欲に火をつけられたのだとか。大家日記シリーズ第7回になります。

やってみたいと思っていた
建築家との家づくり

公売物件を落札してからはや3か月。濃厚な時を過ごしてきましたが「築古リノベ」も本格化です。建築の本や雑誌、ネットもチェックしながら、夢は膨らむばかりで、屋根、外装、室内をどう仕上げるか悩みます。

ならば、と思い切って建築士に頼んでみようかという気持ちがふつふつと湧いてきました。設計費はかかりますが、建材や設備のよいものを適正価格で仕入れる術を知っています。その差額や新しいことを学べる勉強代と思えば高くない、もしや「カーサブルータス」ばりの素敵な家に仕上がっちゃうかも、と、またワクワクしてきました。一回目の相談はどこも無料とあり、まず聞いてみようと探し始めました。

「ピンときた人」に連絡してみる

建築家さんのHPはどこも洗練されていますが、おしゃれ過ぎても近づきがたいです。雑誌やネット、駅のラックにあるSUMOも手に取って、ひたすら作品を見ては「ピンとくる人」にメールや電話で連絡を取りました。その中で「もっともピンと来た人」が須藤さんでした。グレーを基調に木をあらわしにした空間が、現代的でありながらも素朴で温かみがあります。打ちっぱなしの共同住宅や下町のホテルのリノベも手掛けてます。事務所が目黒や渋谷とかのおしゃれエリアではなく、池袋エリア、それも鬼子母神のある雑司が谷近くにあることにも親近感がわきました。高校時代の友人の家があったところです。

片岡延江 大家日記
道沿いにあるガラス張りの事務所はまるでパティスリー。中には建築事務所お決まりの模型が並び、それだけで気分があがる。

早速、事務所にお邪魔すると、穏やかな印象の須藤さんが迎えてくれました。雑談をしながらも、物件の写真を見せ説明をしていると、ゆっくり口調の須藤さんがだんだん前のめりになってきました。「ボロ物件だけどメリハリつけて予算は抑えめに」伝えたところ、むしろ「やりがいがある」と言ってくれ、めっちゃ頼りになると思いました。

数日後、物件を見に来てくれて、あれこれと私の「夢」を取り入れてくれた図面が出来がってきました。これが素敵すぎます。気になる設計費は、施工費の10~15%とのこと。もしこの提案段階でお断りする場合は10万円のお支払いをするということで、明瞭会計です。

1階は無垢のフローリングに。現状の間取りに須藤さんがさまざまな提案をしてくれた

足場ができて「やっとここまで来たか」の気持ちに

このままお願いすれば詳細な仕様も考えてくれるとのこと、その品番をネットで購入して現場に支給する、「施主支給」をすれば全体費用を落とすことが可能、もちろん工事監理付きです、ということで、須藤さんに設計をお願いすることにしました。

あとは施工をどこに頼むかです。板金屋の伊藤さんの話をすると「いいね」と言ってくれ、早速仕様を伝えて見積もりを取りましょうということに。須藤さんの知り合いの工務店にもお願いし、何社か相見積もりを取ることになりました。現地まで足を運んでくれ丁寧な見積もりをもらうと、断りづらい気持ちになりますが、建築業界では「あいみつ」はむしろ当然のことのようです。

いくつかを見比べ、結局、外装は板金屋の伊藤さんに、内装は伊藤さんの知り合いの工務店にお願いすることになり、他社には丁寧にお断りをいれました。

そして、3週間後、いよいよ足場が組まれました。やっとここまで行きついたの気持ちで感慨深いです。さて、足場も立ってここからは急ピッチで ・・・.と思っていたところ、何やら雲行き怪しく・・・ 私はここで建築現場でのスケジュールを左右する「見えざる手」についてしかと学ぶことになるのでした。

※掲載している情報は当時のもので価格など変更される可能性があります。

                


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