【住まいと暮らしvol.14】大自然に囲まれた沖縄で、自然に委ねる暮らしー波羅蜜 根本きこさん

住まいと暮らし 根本きこ 自宅

部屋やごはん、お気に入りの道具たちを本人撮影の写真で見せていただき、バトンを繋いでいくリレー連載。前回の小山千夏さんのバトンを受けてご登場いただくのは、沖縄で『波羅蜜』を営む根本きこさんです。

きこさん・暮らしのルール

住まいと暮らし 根本きこ プロフィール

1)身体に備わっているものが、どんなふうに作動するのか試みる。
2)直観(直感)に任せる。
3)気になったら調べる。

2011年に神奈川県逗子で夫と共に営んでいたカフェ「coya」を閉じて、家族で沖縄に移住。現在は沖縄・今帰仁村でカフェ「波羅蜜」を営むきこさん。沖縄で暮らしはじめて11年になろうとしています。
「多くの部分で変化せざるを得ないので変化したと思いつつ、全然変わっていないかも、とも思います。ただ、変わっていないと思うとき、少々の安堵と共に焦燥感もあります」
暮らしの中で大切にしているのは、自分の直観。わからないことはインターネットや本を読んで調べたり、家族や友人と話し合いながら、”?”の糸口を探るような工夫をしているのだとか。
「直観(直感)は”霊感”とかではなく、経験値から無意識に立ち上がるものだと感じているので、結果にこだわらず、まずは委ねてみるようにしています。また体調不良のときは、緊急を要する状況でない限り、対処療法や代替医療などはせず、ひたすらじっとして自然治癒のプロセスを味わいます。これからは、変化することを自分から喜んで享受したい。新しく学ぶことも続けていきたいですね」

住まいと暮らし 根本きこ ミラーワーク
きこさんが学生の頃から集めているという、インドの手仕事”ミラーワーク”。「魔除けの意味合いもあるので、お守り代わりにもしています。カラフルな色合いや細かい刺繍は、見ているだけでただただうっとり。インドの時間の流れに思いを馳せます」
住まいと暮らし 根本きこ インドのシルク
ずいぶん前に『fangle』さんから購入したというタッサーシルク。「いつも手にとれるところに置いては、何を作ろうかと考えるのが至福の時間。この布で仕立ててもらった服は宝物。洗濯を重ねるたびに、クタっと風合いが増します」
住まいと暮らし 根本きこ 布
次の出番を待つ布。「仕立て用の布に、ラオスのレンテン族の布が仲間入り。綿花から育て、紬ぎ、織り、藍染めまでを一貫してレンテン族の村のなかで行っているのだとか。そんな暮らしは永遠の憧れ。続いてほしい、尊い営みだと思います」
住まいと暮らし 根本きこ 自宅
きこさんの宝物が詰まった収納棚。「紐、貝殻、沖縄ニッキの葉、キャンドル、スパイスなどを置いています。木の器は沖縄在住の藤本健さんのものや、渡慶次漆工、インドのアンティーク、バリのもの、日本の古道具です」
住まいと暮らし 根本きこ 本棚
きこさんにとって、本はいつでも人生の相棒だそう。「ジャンルは問いません。店の本棚の本は貸し出しもしているので、ご近所さんだけでなく、旅行中に読む、というお客さんも利用してくれています。最近はもっぱら占星術の本ばかり読んでいます」
住まいと暮らし 根本きこ 農園
きこさんが「猫のひたい農園」と呼ぶ畑では、さまざまなハーブや野菜を育てているそう。「店の駐車場の一画を使って、3つの畑を作りました。ハーブの種類がたくさん植えてあるので、これで季節のハーブティを作ります。こぼれ種から発芽した島かぼちゃは、1つの種から13個も実りました」
住まいと暮らし 根本きこ 白ワイン
きこさんが好きな白のヴァンナチュール。「自分の好みをお知らせして、定期的に鎌倉の『鈴木屋酒店』さんから送ってもらっています。あとはふらり立ち寄ったワイン屋さんで購入したり。ワインの世界は楽しい!店でお出ししているワインもちろんナチュールです」
住まいと暮らし 根本きこ ネックレス
きこさんの宝物は、トライバルなデザインのアクセサリー。「子安貝の「アッチコッチバッジ」は、『fangle』の藤島さんにもらったもの。シンプルな服ばかりなので、アクセサリーで冒険しています。20歳の頃から趣味が変わっていないので、持っているものの多くはずっと傍にあります」
住まいと暮らし 根本きこ 鳥の羽
きこさんが集めている鳥の羽。「沖縄のジビエを料理するシェフから鳥の羽だけをもらって、きれいに洗って乾かしました。真鍮の重りをつけて麦わら帽子に飾っています。いつかこれで、ハワイの博物館で見た羽のレイを作るのが夢。白い羽は、藍で染めるつもりです」
住まいと暮らし 根本きこ 馬
きこさんが3人のお子さんと通う馬の牧場。「私も週1くらいで馬に乗っていますが、なかなか子どもたちのようには上手く乗れず…。つくづく子どもたちの吸収する力はすごいなぁと、毎回感心します」
住まいと暮らし 根本きこ 波羅蜜
きこさんが沖縄で営むカフェ『波羅蜜』。「店内に飾ってある大きな絵は、画家のミロコマチコさんがライブペインティングで描いた1枚。haruka nakamura さんのピアノ伴奏で、どんどん重ねられる色を見ながら、”いったいどんな絵が完成するんだろう”と思ったら、大きな大きな動物でした」
住まいと暮らし 根本きこ カレー
店で日替わりで出しているワンプレート「今日のひと皿」。「沖縄の旬の素材を中心に、インド料理やタイ料理、和洋折衷、いろいろな味を「ひと皿」に。お米は福岡うきは市で無農薬で作っているお米「ヤーマンライス」を愛用しています」
住まいと暮らし 根本きこ 水餃子
毎月の第3水曜日は水餃子の日。「今帰仁産の豚肉の餃子や島豆腐の餃子、ピータン豆腐や蒸し鶏など、その時々で中華のメニューを作っています。普段はカフェだけど、この日ばかりは中国の屋台のよう。もちろんチャイナシャツを着て仕事します」
住まいと暮らし. 根本きこ 著書
きこさんの近著は『カレー、ときどき水餃子』。「カレーと水餃子、という組み合わせで1冊をまとめました。いろいろなカレーレシピや水餃子の作り方が載っています。この本のなかでご紹介したカレーパウダーは、お店でも購入可能です」
住まいと暮らし 根本きこ アクセサリー
自分用のアクセサリーを作っているというきこさん。「貝や水晶、拾った珊瑚や石、木。去年たくさん漂流した軽石も、加工してイヤリングに。軽いので具合がよい。海はわたしの仕入れ先。毎回、目を皿のようにして、”これ”というひとつを見つけるのが楽しいです」
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きこさんがバトンを渡すのは、中村日波さん。「近々、フェイシャルサロンをオープンする日波ちゃん。私の占星術学習の友でもあるので、会うと何時間でも話が尽きません。教育のこと、医療や家庭医学のこと、食べ物のこと、なんでも気兼ねなく話せる友達です」。日波さんの暮らしは3月中旬に公開予定です。どうぞお楽しみに。

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