東京駅から直行バスで60分。千葉県・佐倉市の里山に抱かれた『DIC 川村記念美術館』は、知る人ぞ知る名画の宝庫。20世紀美術を中心とした多彩なコレクションは圧巻です。鑑賞後は、新緑の庭園を散策したり、眺望のいいカフェでお茶を飲んだり、風薫る初夏のおでかけにおすすめのスポットです。
ピカソやレンブラントの名画を贅沢に堪能。
バス停から木々が生い茂る坂道を下ると開けた先に、清々しい水辺と新緑に映える三角屋根のツインタワー。外国のおとぎ話に出てくるような外観に胸がときめきます。館内は、採光あふれる廊下や迫力ある大空間などいくつもの部屋に分かれていて、繊細なバランスを最優先して設計されたという建築も素晴らしいけれど、なんといっても圧巻は、そうそうたる巨匠たちのコレクション。
モネやルノワールの印象派から、ピカソやシャガールなどの西洋近代美術まで、順路を進むごとに見応えのある作品が続くDIC川村記念美術館。ギャラリー102の部屋には、レンブラントの「広つば帽を被った男」の名画も。その大きさゆえ、真っ白な襟元の繊細なレースまでディテールもじっくり堪能できます。平日なら空間を独占できるタイミングもあるくらい、ゆったりと鑑賞できるのも、こちらの美術館の魅力。
コレクション展示は、所蔵の中から100点ほどセレクトされ、年に数回展示品替えを行うとのこと。今見られるコレクションリストや企画展は、HPでチェックできます。
※来館は事前予約制。
3万坪の庭園はバリエーション豊かに
散策できて、心の保養に。
アート鑑賞の後は、広大な庭園散策をぜひ!里山の地形を生かした穏やかな起伏のある敷地内には、草花を愛でることができる木立の中の小道や、抜け感が気持ちいい芝生の広場、モネの作品を思わせるスイレンの池などもあって、新緑の今の季節は最高に美しい自然が楽しめます。
眺望のいいカフェのテラス席も気持ちいいけれど、広場にレジャーシートを敷いてお弁当を食べることもできるので、友人や家族とゆったりした時間を過ごせます。
※庭園は自由解放していて、無料で利用可能。
眺望のいいイタリアンレストランで
地場食材のランチを。
DIC川村記念美術館に隣接し、窓から美しい景色を楽しみながら食事ができる、レストラン『ベルヴェデーレ』も来館客に人気、地元野菜や魚介など地場食材をふんだんに使ったイタリアンで、パスタや肉魚料理で楽しめます。カジュアルコースで1,700円〜。こちらも入館チケットなしでも利用できます。
名画を鑑賞して、自然を満喫、おいしいランチも。星を差し上げたいくらいの穴場スポット、梅雨に入る前に足をのばしてみては。
DIC 川村記念美術館
入館料:1,500円(65歳以上1,300円)
入園料:無料
住:千葉県佐倉市坂戸631
営:9:30〜17:00(入館は16:30まで)
休:月曜日(祝日の場合は開館。翌平日休館)
文/牧田ちえみ
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