料理人を経て、アンティークの店『ランジュ・パース』を営むようになった田中さん。おいしいものに対する情熱と愛情はたっぷりで、知識も豊富。美しい器に盛り、毎日、豊かなおやつ時間を楽しんでいます。
田中靖子/たなかやすこ
東京・吉祥寺にある「ランジュパース」店主。フランスで買い付けたアンティークの雑貨や、洋服などを扱う。手作りケーキを店内で頂くことも。Instagram:@langepasse1986
おいしいお菓子のリストが頭の中にびっしりとある田中靖子さん。独学で料理の勉強をした後、パリのレストランで修業し料理の世界で活躍。その後、フランスのアンティークを中心に扱う店を開きました。おいしいお菓子に出合うコツをうかがうと、「長いこと食のお仕事をしていると引き寄せられるのかしら」と笑います。
朝に夕にお茶の時間を大切にしていて、甘いもののストックは欠かさないようにしています。ボウロはほろっとした食感、やさしい甘み、ちょうどいいサイズ感が気に入っているのだとか。
「〝おめざ〟におすすめ。日持ちもするし、気軽に差し上げられます」。風雅巻きは百貨店の地方の銘菓コーナーで出合って以来の大ファン。「そら豆が大好きなのですが、それを香ばしい海苔で包んであり、最高の組み合わせ。食べ出すと止まらない」。
〝和菓子だから和の器に盛り日本茶で〟と固定観念に縛られず、洋食器に並べコーヒーや紅茶と合わせ、自由にお茶の時間を楽しんでいます。
●差し上げ菓子●
『鈴懸』 のボウロ
●普段のおやつ●
『風雅』の風雅巻き 醤油そら豆
●そのほかの、差し上げ菓子と普段のおやつ
◎お菓子好きが太鼓判!『オーボンヴュータン』と『ジョエル・ロブション』の定番焼き菓子。
◎正統派のおやつには長く愛される理由があります。伝説のミルフィーユと行列のどら焼き。
◎白い羊羹とナッツたっぷりのタルト。手の込んだお菓子を一日のご褒美に。
◎忙しいときこそ甘いもの。 徒歩3分圏内のおやつに支えられて。
◎デザイナー大橋利枝子さんがご近所・青山で選ぶお酒にも合うお菓子
◎食べられるチャンスは秋のたった2か月だけ。「手土産美人」推薦、一年越しのお菓子と、この頃のお気に入り。
『ku:nel』2020年7月号掲載
撮影 近藤沙菜/取材・文 鈴木麻子