【山下りかさんの引越しストーリー/後編】煉瓦床のダイニングならではの雰囲気があります

山下りかさん

住みたい空間を実現するときばかりでなく、事情が移ろって住みかえることも、人生にはつきもの。 新しい住まいでどんな空間や生活を見つけ作っていくのかが肝心です。来し方も糧に、引越しで新しい平安を得たストーリーに共感!

\煉瓦床のダイニングは雰囲気があります/ 

従来の玄関に代え出入り口を新設したダイニング
従来の玄関に代え出入り口を新設。渋谷から一緒に転居したドアをつけた。土間の薪スト ーブはコンパクトなサイズでこの家にぴったり。新潟のメーカーから取り寄せ。脚立は壁塗りなどの作業にマスト。他も本当に日々使うものばかりが置かれ ているのに素敵な佇まい。

煉瓦床のダイニング、和の意匠を生かした部屋。歴代の家で使った家具やラグが家にマッチし活躍しています。出入り口には渋谷の物置についていたドアにペイントして設置。

「キッチンはフレンチカントリーが漠然とイメージにありました。壁やファブリックは、やはり白。今までと同じで、やりたいこと全部はできないから、 身の丈と場所に合せて。生活しながら必要なものを少しずつ足しています」

山下さんが友人に木工で作ってもらったキッチンのシンク台
友人に木工で作ってもらったキッチンのシンク台は理想を実現し高め。ステンレスのシンクや水栓などもシンプルなデザインをセレクト。引き出しはつけずバスケットにリネンをかけて食器や道具を収納している。

昨年末には鋳鉄のミニ薪ストーブもやってきました。草原か山の中の家のような雰囲気がアップ。キッチンでパンを焼いたり、共同の庭に出て自生する芹や茗荷を摘んだり、ソファで手仕事をしたり……。冬は割ってくべての 薪まわりも忙しいけれど、あとはのんびりと自然と共にある生活です。

隣人と共有するフリーな庭で薪割りを運ぶ山下さん
隣人と共有するフリーな庭で薪割り。次の課題はトタン部分。「トタンOKの塗料に色がなく探し中」
半分薪用になっているブリキの棚
半分薪用になっているブリキの棚も土間によく合う。上にはじょうろや小さなオブジェ。
元の柱や梁を生かした部屋
元の柱や梁を生かした部屋。 叔母からもらった茶箪笥(左)や古道具店で見つけ20年使う食器棚(右)は以前の和風の家から使う家具。
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「設計図や完成予想図もないんですが、 だからこそ面白い。外装とか2階とかまだ手が回らず課題の場所も多いんですけど。徐々に、やるしかないかな」

先のことはまた考えよう、と星がきれいな空を眺めながら山下さんは思うのでした。

『クウネル』2022年5月号掲載

写真/玉井俊行、取材・文/原 千香子

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