整理収納の法則。「何もない場所を死守すると、住まいの安らぎにつながります」

青木美詠子 寝室

<クウネル・サロン>プレミアムメンバー青木美詠子さんの第3回目の記事です。整理収納アドバイザーの資格をもつ文筆家で、とにかくおうちがすっきり、気持ちがいい。「すっきり住まい」の秘訣を少しずつ教えていただきます。住まいのなかで、隠されたエリアで、「整理収納」の観点でも注目されにくい寝室についてです。

今回は、ベッドルームをご紹介します。といっても、この部屋の反対側には夫の机があって、仕事スペースとして使っていますが。2部屋にすると狭くなるので、大きめのひと部屋に設計。夫の仕事時間と寝る時間は違うので、今のところ問題ありません。

さて、ベッド周りを考えた時、いちばん重視したのは「なるべく何も置かない」ことです。「まあそうできれば、理想だけど」という方も多いかもしれません。でもそこをどれだけ重要視するか、だと思います。

青木美詠子 寝室
全体像です。前の家で使っていた押し入れ用桐タンスを、サイドテーブル代わりに。暗めに調光できるライトや窓も含め、左右対称に配置しました。
青木美詠子 寝室
タンスの中身は、主に冷えとりの靴下やインナー達。取っ手が和風だったので、アイアン金具を探して自分で付け換えました。
青木美詠子 寝室
仕切りは、高さがちょうど合った『無印良品』のブックエンド<スチール仕切板>。置き方次第で自由にスペースがつくれ、とても便利です。
青木美詠子 寝室
ベッドサイドには『無印商品』の懐中電灯、たまに楽しむ香り系のものを。また数年前から感じるようになった電磁波を避けたくて、スマホは寝室には持ち込まず、隣の部屋に置いて就寝。私の場合、安眠に差が出た気がします。
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何もないスペースは極上の宝物

私はコロナ以前のホテル宿泊時に、何も置いてない、ゆったりした部屋が落ち着くなあと感じ、「それを毎日のことにしたいな」とぼんやり思っていました。

何もないスペースって、やはり極上の宝物なんじゃないでしょうか。そして当たり前ですが、「何もなさ=部屋-物」です。ならば、やはり物を厳選するのは大事。「物もたくさん、スペースもたくさん」という両立は不可能なのです。

物が多くても部屋ごとにメリハリを

ミニマリストの方には、よくこういう何もない部屋が見受けられます。私は物も適度に持ちたい派で、そこまでを目指してはいない(&まだ減らせない)ので、収納やクローゼットには、まだ物が多いほうかと。それはちゃんと身に染みていますが、部屋ごとにメリハリはつけたいと思っています。なので、収納には物があっても、物を置かないと決めたベッドルームは、もう絶対にこれを死守! です。

ベッドの下も空いていますが、衣類を入れる木の箱以外は何も置かないと決めています。掃除がラクだし、そのたびに「何もなくてすがすがしい」と思えます。ベッドの前にも多少空間がありますが、このやすらぎを生むスペースを撤去する気はありません。

お宅でも「何もなさを死守する場所」をつくってみてはどうでしょう。ベッド周りは、癒しに関わるのでおすすめ。間取りで難しい場合もありそうですが、まず物を減らしたうえで、他の収納にぎゅっと移動してでも、ごちゃごちゃした棚を遠ざけたり、壁に吊るすのをやめてみては。また地震対策としても、近くに背の高い家具は避けてほしいです。

何もないことが安眠につながる?!

何もなくなると、さあ寝ようという時、心が穏やかになる気がします。もしかすると、ぐっすり眠れるかも。私も夫も家の中でこの場所が大好きで、よく眠れているほうだと思います。

青木美詠子 寝室
マットは電磁波に関わるかもしれない金属コイル入りを避け、天然ゴムに。ベッドガードはマット下に差し込むだけなのですが、マットの薄さのせいか、徐々にズレてくるので、スノコにひもで結んであります。
青木美詠子 寝室
今日着たジャージなど入れておくベッド下の箱(夏のパジャマは毎日洗濯)。カゴに付くほこりが気になる私は、拭きやすい木製の箱を『木枠屋』でオーダーしました。タンスのアイアン金具や、洗面所の鏡もこちらの。
青木美詠子 寝室
寝具は天然素材を中心に。夏は、中わたが麻100%の敷パッドや、『無印良品』のリネンシーツが涼しいです。冬は『うさぎの会』の絹毛布も長年愛用。綿毛布はシーツ代わりに敷くのも温かいです。
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ベッドは、前回の食器棚と同じく『ヒノキクラフト』の製品です。ベッドマットは、天然ゴムを使用した『ボディドクター』の<フートン5>。そして冷えとり健康法で、冬は夫婦ともども陶器の湯たんぽを使うので、落ちて割れないようシンプルなベッドガードを『アイリスオーヤマ』で購入しました。掛け布団のズレ落ちも防げます。

一生のうちで長い時間を過ごすベッドルーム。空間や素材にこだわることは、それが心や体に作用するなら、贅沢ではないと思います。シンプルに、自分がやすらげる場所にしてみませんか。

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