【使いやすい食器棚のつくり方/前編】目線より上の位置に引き出しはNGな理由とは?

青木美詠子 2

<クウネル・サロン>プレミアムメンバーに仲間入りした青木美詠子さんの第2回目の記事です。整理収納アドバイザーの資格をもつ文筆家で、とにかくおうちがすっきり、気持ちがいい。「すっきり住まい」の秘訣を少しずつ教えていただきます。家の中でも特に物が多い台所、食器棚の収納について。最初は棚のレイアウトについて。

家具は100%天然素材を選びました

今回は、食器棚の収納をご紹介します。食器棚自体は、静岡の『ヒノキクラフト』にオーダーしてつくっていただきました。

家をつくる時、設備全般をショールームに見に行ったのですが、一般的なシステムキッチンは、内部に接着剤など化学物質が使われているものも多く、普通の人には安全な基準でも、化学物質にやや敏感な夫はショールームで軽い頭痛になったり、目がチカチカしたりと反応。それでたとえば厨房機器のように内部までステンレス製か、木製なら、裏側まで全部集成材ではないものを長々と探しました(厨房機器はショールームが見つからず、中古を見に行ったりも)。

その最後の頃、ネットで偶然見つけた『ヒノキクラフト』。よさそうだったので思い切って静岡のお店まで夫と新幹線で見に行ったのです。ヒノキを使ったいい製品を、リーズナブルな値段でつくっていらっしゃる会社。他にもいろんな家具をオーダーしたので、最後にトラックで静岡から持ってきていただきました。

目線より上の位置の引き出しはNG

さて、収納のお話。食器棚の上部は、普通の棚にしました。一回目の記事で「引き出し最強説」と唱えましたが、引き出しのよい点は、「開けた時、上から見て、一目で物が見えること」なのです。なので、当たり前ですが、自分の目線より下で有効な収納です。押し入れの上段に引き出しを設置しても、中身が見にくくて困るのは、こういう理由です。

棚の左側。よく使う物が手前です。扉は半透明のアクリル板にしてもらいました。中が見えず、ガラスより割れにくく、汚れも目立たないです。

右側。開き戸だと、人が前を通る際、邪魔なので引き戸に。また地震の際も閉めていて、強い揺れでなければ、パカッと開きにくいのでは、と。食器棚上部も金具で壁に固定してあります。

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それで私は、「収納の下は引き出し、上は棚」を理想としています(もちろん予算やスペースでできない場所もありますが)。また床の近くが引き出しだと、ほこりが入りにくいのも、私にはものすごく大きな理由です。床までオープンラックの食器棚を見ると、日々よく掃除されるんだろうなあと思うことも。

トレイの前には物は置かず、動きを封じ込めないで

さて、その棚の中でも、引き出し的な働きをしてくれるのがトレイです。洗面所でも使っていた『無印良品』のもの。さっと引き出せて便利ですが、原則は「トレイの前には何も置かない」です。トレイの動きを封じてしまうので。でも、もし使う頻度が低いなら、この前に日頃よく使う器を、パッとどけやすい数で置くのは可。

お客様用の器は、ほぼ分けていませんが、湯呑みはここにまとめています。一度に出せて便利。このトレイは丈夫で、掃除もしやすいです。

おちょこや、グラスは細いトレイが便利。逆に背の高いグラスは引き出す時に不安定なので、入れないほうがいいと思います。

よく使う水筒の後ろに、お客様用のお椀達。これは時々しか出番がないので、水筒のトレイをパッとどかして取り出します。

背の高いワイングラス。同じ種類の物は「縦並べ」と言って、まっすぐ奥に1列に並べると、前のものをどけずに取りやすいです。

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さて、トレイ収納は便利なのですが、器の場合は重さもあり、引き出す際に割れないよう注意しなければいけないので、二番目に便利な方法かと思います。食器が取りやすい一番の方法は、「パッとその物に手が届く空間をつくり、重ねすぎないこと」かと。



●青木美詠子さんこれまでの記事
整理収納アドバイザー青木美詠子さんが指南。「引き出し最強説」とは?

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