鶏手羽先を使えば、短時間でいいおダシがとれるのです。香菜の根も加えれば、さらに味は深まって……。すっきりとしたスープ、ハーブの爽やかな香りを楽しんで。コウケンテツさんのアジアご飯をご紹介します。
▼前回の記事▼
◎【コウケンテツさんの旅路】訪ねた国は30カ国以上。アジアの至る所をめぐり、美味しいものを食べ尽くす。
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◎【コウケンテツさんのアジアご飯②】タイ料理・海の幸エキスを存分に使った海老の春雨蒸しはたまりません。
■チキンのフォー
材料(2人分)
フォー(乾燥)…150 g
鶏手羽先…8本
長ねぎの青い部分…1本
分ナンプラー…大さじ1
砂糖…小さじ1
にんにく…2
かけ香菜…2株
バジル…2枝
万能ねぎの小口切り…2~3本分
もやし…80 g
塩、粗びき黒こしょう…各適宜
酒…1/2
カップライムのくし切り…2
切れ赤唐辛子…2~4本
作り方
1.手羽先は関節で切って手羽中、手羽先にわける。にんにくはつぶす。
2〈. 鶏のスープを作る 〉鍋に手羽中、手羽先、水1L(分量外)、 塩小さじ1、にんにく、ねぎの青 い部分、きれいに洗った香菜の根を入れて煮立て、スープの表面がふらふらするくらいの火加 減でふたをずらしてのせ、20~30分ほど煮る。手羽中と手羽先を取り出し、冷まして身をほぐす。砂糖、ナンプラー、酒、赤唐辛子を加えてひと煮し、塩、こしょうで味をととのえる。
3. 香菜、バジルは粗みじん切りにする。もやしは洗って、水けをきる。フォーは袋の表示通りに戻してゆで、ざるにあげ、もやしをのせてスープに軽く浸し、 汁けをきる。
4. 器にフォーともやしを盛って、 2のスープを注ぎ、ほぐした鶏肉、香菜、バジル、万能ねぎをのせてライムを搾る。
ベトナムのはなし
フォーが有名だけど、本国ではブンのほうがよく食べられている気がします。米を水につけ発酵させてから麺にするのがブン、発酵させないものがフォー。ライスペーパーしかり、ベトナムはお米を加工した食材がとっても豊富。ライスペーパーも市場ではいろいろな種類を見かけましたが、露干しライスペーパーというのが一番おいしいのだと教えてもらいました。天日で乾燥後、夜になり露が降りる時間になったら干すから「露干し」。作るお手伝いをしたけど、本当に難しかったなー。
コウケンテツ
料理家。韓国料理はもとより、オールジャンルをこなし著作も多数。長年レギュラーを務める「コウケンテツが行くアジア旅ごはん」(NHK BS 1)にてアジア各国を巡る。https://www.instagram.com/kohkentetsu/
『ku:nel』2016年9月号掲載
料理・スタイリング コウケンテツ/写真 コウケンテツ(旅写真)・小出和弘(料理)/取材・文 鈴木麻子
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