外出を控えざるを得ない状況の昨今。そんな中でも、おうちでのごはんを楽しみたいですよね。コウケンテツさんに失敗しない家庭料理を教えていただきました。美味しく仕上げるポイントに必見!今回は、素材の風味が引き立つ、いわしの梅煮です。
いわしの梅煮
コウさんからのアドバイス
魚の中で一番というくらい好きないわし。にんにくをほんの少し入れるのがポイントです。これで、魚特有の臭みがとれます。かといって、にんにくの香りは一切なし。梅を崩しながら召し上がれ。工程がシンプルな分、素材の味が引き立つ料理。魚の下処理は丁寧にしてください。
■材料(2人分)
いわし…6~8尾
梅干し…2個
にんにくのうす切り…1かけ分
しょうがの千切り…2かけ分
〈煮汁〉
砂糖、みりん…各大さじ1酒、
しょうゆ…各大さじ2
■作り方
1) いわしは頭を落として内臓を取り、よく洗って水けをふく。梅干しは軽くつぶす。
→下ごしらえは丁寧に
背側の頭の付け根を切り、腹側は内臓を残して切れ目を入れる。手で頭と内臓を一緒に引き出す。
2)フライパンに煮汁の材料、水2/3カップ(分量外)、にんにく、梅干しを入れて煮立て、いわし、しょうがを入れて落とし蓋をして弱めの中火で10分ほど煮る。煮汁をかけながらさらに5 分ほど煮る。
→にんにく
にんにくのうす切りを入れると、魚の臭みがとれる。これは、九州地方ではポピュラーな方法だそう。
→煮汁をかけながら
魚をひっくり返すと、皮が剥がれてしまう。魚はいじらず、煮汁をかけながら味をしみこませる。
こう けんてつ
料理家。大阪府出身。旬の素材を生かした簡単でヘルシーなメニューを提案し、テレビや雑誌、講演会など多方面で活躍。プライベートでは3児の父親として日々子育てに奮闘中。親子の食育、男性の家事・育児参加、食を通してのコミュニケーションを広げる活動に力を入れている。著書は、「おやつめし」(クレヨンハウス)、「だけ弁当」(扶桑社社)など。
★インスタグラム@kohkentetsu
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『ku:nel』2016年7月号掲載
写真…小出和弘 取材・文…鈴木麻子