【50歳からのお金/前編】漫画家・ひうらさとるさんが体験を語る、無理なく貯めて楽しく使うマネー術
「お金と美容」をテーマにした連載漫画を執筆中のひうらさとるさん。どちらも興味深いテーマですが、特に先行きの不安からお金は心配が尽きないもの。30代前半、マンションを購入したことをきっかけに真剣にお金の勉強を始めたというひうらさんに、お金との向き合い方を伺いました。
目 次
住宅ローンの失敗を教訓に編み出したお金の管理法とは?
ひうらさとるさん。発売中の『クウネル2026年7月号』でもお金にまつわる名言を教えてくれました。写真/加藤新作
ひうらさんがお金のことをきちんと勉強しようと思ったのは、30代前半でマンションを購入ことがきっかけだったそう。
「それまで全然お金の勉強をしたことがなかったんです。
何の知識もないまま、頭金の負担を減らすことだけ考えて、毎月一定額を返済する『元利均等返済』で35年ローンを組んだのですが、1年経って返済予定表をチェックしたところ、元金がほぼ減っていないことに唖然として……。
当時は利息も高く、計算すると35年で購入金額の倍くらい払うことがわかり、フリーで収入の不安定な私にはハードルが高いことに気づき、『これは真剣にお金の勉強をしなくては!』と思いました」
そこで、まずは雑誌の節約特集や節約の本を読み、家計簿をつけ、食費や光熱費、生活費を節約することに。
「でも、細かい出費を削っても大して効果はないんですよね。毎月の支出の総額がどのくらいあるのか、全体をきちんと把握して大きな出費や無駄をカットしないとダメだ、と。ローンや携帯電話料金、保険などを見直す方がずっと理にかなっていると思います。いくつか読んだ本もどれも同じようなことが書いてありましたね。そこで、とにかくローンの繰上げ返済をするためにお金の管理の仕方を考えるようになりました」
お金の流れを「仕組み化」。数字で効果が見えると楽しい!
『美男と金子』より。出ていくお金を“見える化”する大切さを金子が力説するシーンにも、ひうらさん自身の実感が描かれている。
管理をするうち、「フリーランスという仕事柄、収入は月々で差があるものの支出は毎月あまり変わらないことに気づいた」とひうらさん。そこで「生活費」「特別費」「貯蓄費」の3つに通帳を分けることに。
「だいたいの支出がわかると、翌月に必要なお金がわかります。収入やカードの引き落としをすべて「生活費」の口座にまとめて、カードの引き落としの後、翌月に使う分をプールし、残ったお金をほかの2つの口座に振り分ける、という具合ですね。すると無理なく、そんなにカツカツしなくてもお金が少しずつ貯まるように。ある程度まとまったら、ローンの繰上げ返済に回しました」
お金の流れを「仕組み化」することでローンの繰上げ返済も順調に進み、予定より早く完済。まるでダイエットのように、ローン返済の数字が減っていくのを見るのが楽しくなり、気づいたらお金に対する苦手意識がなくなっていたそう。今では生活費の余剰金を自動的に投資にも回しています。
「洋服や贅沢品の購入、冠婚葬祭などの急な出費は『特別費』から出すようにして、『貯蓄費』は絶対に使わない。それだけ守っていれば、流動的にお金を使うのはよしとしています。そうするとストレスがたまりません。
ほかにも旅行が大好きなので『旅行費』は別枠。年間の予算をざっくり決めておき、もしまだ余裕があるときには少し遠くへ出かけたり、あまり残っていなければ近くの場所で楽しんだり。そんなふうに工夫するのも楽しみのひとつです。
最近はお金の管理アプリ『マネーフォワード』に銀行口座やクレジットカードを紐づけて管理。一元化すると収支の流れがわかりやすくておすすめですよ」
使い道によって口座を分けて管理するのが上手に貯めて楽しく使うコツ!
ひうらさんのお金のマイルール5
1.細かい節約よりも大きい固定費を見直す
2.「生活費」「特別費」「貯蓄費」の3つに通帳を分けて管理
3.「生活費」の口座から余ったお金を残りの2つの通帳に振り分ける
4.「特別費」は好きなものの購入や急な出費用にする
5.旅行費は別立ての予算に。「年間20万円」など年単位で予算を決めてその中でやりくりする。使い切ってOK!
PROFILE
ひうらさとる
漫画家 60歳
代表作の『ホタルのヒカリ』『西園寺さんは家事をしない』『聖ラブサバイバーズ』がドラマ化。『58歳、旅の湯かげん いいかげん』などエッセイの執筆を手がけるほか、YouTubeチャンネル『ひうらさとるの漫画と温泉』も配信。現在、漫画雑誌『フィール・ヤング』(祥伝社)で『美男と金子』を連載中。コラムニスト・芳麗さんと美容、健康、カルチャーから、世相、恋愛、人間関係、推し活までを語り尽くす『ひうら芳麗の楽女なニュース』もPodcastで毎週水曜に配信中。番組から派生した、大人のためのウェルエイジング文化祭「楽女FES’26」が9月25日(金)〜27日(日)開催。
取材・文/薄葉亜希子