フランスといえば、ファッションセンス抜群のパリジェンヌ!そんな魅力的なパリジェンヌのひとりであるナディアさんは、チュニジアの両親の影響を受け、自らのファッションスタイルを確立していきました。ファッションと共に生き、常に挑戦し続けるナディアさん。今回はその生き様を紹介していきます。
【50代でもきらきらと!年齢を重ねるごとに、輝きを増していくフランス女性】
▼前回までの記事
①DIYから始まる豊かな暮らし
②ZENのおかげで更年期障害も乗り越えました。
③忙し過ぎる仕事が嫌になり48歳で思い切って退職!
おしゃれの精神は両親から。ファッション、我が人生。
高校を卒業後、すぐに仕事を始めたナディアさん。 22歳でファッション学校の立ち上げに参加し、 30年以上勤め上げ、最終的にディレクター(先生)になったという経歴です。
「ファッションを語る上で欠かせないのが、チュニジア人の両親の影響です。父は映画が好きで、グレゴリー・ペックのような格好をするために古着を探しているような人。母のファッションは、グレタ・ガルボスタイルでした」
ファッション学校では、授業のほか、学生の細かい相談事や研修先を探 すなど、忙しくも充実した日々でした。
「立ち上げた最初の年、無名で小さな学校にもかかわらず、卒業コレクションのゲストにデザイナーのソニア・リ キエルを呼べたことは、今でも誇りに感じます」
しかしそんな生活に大きな変化が訪 れたのは3年前のこと。 「長年働いていた学校がアメリカ資本 の会社に買収され、リストラされてし まったんです。正直途方にくれましたが、フェイスブックで繋がっている2200人の友人のうち、1/3が学校 の卒業生。彼らとは今でも連絡を取り 合っていて、いろいろな会社で活躍していることが励みになりました」
一念発起し、フリーランスで自分自身があちこちで活動するという、ファ ッション学校を立ち上げたのです。
「学校にノマドという名前をつけたの は、場所がどこであれ授業ができるから。先日は『映画におけるパリジェン ヌ』というテーマでスピーチし、ファ ッションブランドのコンサルティング や海外に講演に行くこともあります。 学生とのコミュニケーションという私の特技を使い、海外の学生がフランスで学校にはいる手伝いもしています」 。ふだんは応援の意味を込めて若手デザイナーの服を着用しています。
「50代になり、いろいろなしがらみがなくなり、自由を感じるようになりました。もちろん若い頃よりシワも体重も増えましたが、まだまだいろいろなことに挑戦できると信じています」
ナディア・ル・ ジャンドルさん
ファッション学校代表 58歳
『L′école de Nomade de Nadia Le Gendre』代表。 18歳からNPOで働き、その後22歳でファッション スクールの立ち上げに参加。 30年以上勤め上げ、最終的 に学校のディレクターに。
『ku:nel』2018年3月号掲載
写真 横田安弘 / コーディネート石坂紀子 / 編集・文 今井 恵
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