たゆまぬ進化を続ける美容業界。クウネルがリニューアルした
2016年からの5年間でも、常識を超えたり、覆されるような研究成果や新商品が登場しました。その流れを振り返りつつ、これからの美容トレンドをビューティサイエンティストの岡部美代治さんと読み解いていきます。今回は、2016年に登場した画期的なスキンケアをご紹介します。
美容の使命は、より〝人を幸せにするもの〟へ。
ビューティサイエンティストとしてこの5年間で感じるのは、美容科学の確実な進歩。生命科学や医療科学との連携もしっかりされ、肌のしくみや化粧品の成分につい ていろいろなことがわかってきました。そのおかげで、化粧品でシワをなくすことができるようになるなど、美容と医療の境がなくな ってきているようにも思いますが、 薬は治すものでときには副作用もありますし、治れば服用を止めます。化粧品は安全で毎日使えるものでなければいけませんし、自らの力で健やかな肌を保つサポートをするもの。だから薬と化粧品の役割分担はよりはっきりし、化粧品は人を魅力的にする、幸せにするためのものとして進化を続けるでしょう。個人的には、脳科学を応用する五感美容の進化と、エイジングケアや敏感肌ケアの解明のために、美容業界が免疫とどう取り組むか、に注目しています。
2016年
幹細胞研究を応用したコスメが登場した2015年からの流れを受け、解明された皮膚科学に基づいた、 エイジングケアや美白コスメに注目が集まりました。
老化は遺伝ではなく、後発的要因が大!
「肌老化のスピードは、遺伝子に決められた先天的要因が大きいとされていましたが、生活環境などによる後天的な要素の方が大きいことが判明」(岡部さん)。つまり、肌老化は、ケア次第で“なんとかできる”時代へ。
美白ケアは、“内外”が定番に。
「化粧品で外側からだけでなく、サプリメントや医薬品で内側からもケアする重要性が認識されました」(岡部さん)。特に美白ケアでは、ビタミンBやCを内側から補給し、化粧品との相乗効果を狙うように。
“効かせる”ための浸透技術も進化。
「有効な成分を確実に肌に届けるために進められてきた浸透技術の研究にひとつの答えが」(岡部さん)。玉ねぎがむけるようにカプセルが徐々に壊れ、成分を浸透させるリポソーム技術が確立。
たかが炎症!?実は老化の要因。
「炎症を起こすことでメラニンの生成が促されたり、コラーゲンやエラスチンが刺激を受けて質の低下を起こし、シミやシワが作られることがわかりました」(岡部さん)。
岡部美代治/ビューティサイエンティスト
国内化粧品メーカーで基礎研究や商品開発に携わり、ヒット商品の数々を担当。現在は美容コンサルタントとして活動し、正しい美容情報を発信し続けている。
『ku:nel』2021年3月号掲載
写真 池田 敦 Pile Driver/取材・文 河村美枝 /編集 河田実紀 Hata-Raku
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