
今回は、森岡書店・森岡督行さん、料理家・スズキエミさんの大切な漫画をご紹介。違う世界のことをわかりやすく学べる漫画、心が和み、癒される、ほのぼの系漫画をピックアップ。
漫画の中の空間と時間に導かれ、新たな学びが得られたり、息抜きに読んで、疲れた心が癒されたり。そんな漫画の学習、ヒーリング効果に注目です。
漫画に導かれ、広がった世界。身についた知識もあります。
『森岡書店』・森岡督行さん

伝統工芸である漆に魅せられた 若者たちが集う「うるし部」を描いたギャグ漫画。「とにかく面白い!漆工をめぐる斬新なストーリーの展開と大胆なイラストが魅力です」。青林工藝舎
(中央)『はたらく細胞』/清水 茜
ウイルスや細菌が体内に侵入した時やケガをした時など、体内細胞の人知れない活躍を描い 細胞擬人化漫画。「細胞のことを自然に理解することができます」。アニメも人気。講談社
(右)『ペリリュー 楽園のゲルニカ』/武田一義
太平洋戦争末期のペリリュー島で過ごした漫画家志望の兵士が主人公。「太平洋戦争の激戦地で繰り広げられた兵士の悲惨な運命が、一見親しみやすいタッチで展開されます」。白泉社
たとえ身近なテーマではなくても、わかりやすく読めることが漫画の良さ だと話してくれた森岡さん。
「『ペリリュー』は太平洋戦争、『うるし部』は漆工、そして『はたらく細胞』は体内の細胞のこと。漫画を読んでいると、空間と時間が立ち上がってきます。現代でもなければ、東京でもないところに容易に行ける。それでいて、自然に知識が身についていることも素晴らしいですよね」
本屋という職業柄、仕事を通じて漫画と出合う機会も多いそうです。「『ペリリュー』は、森岡書店で『なぜ戦争を描くのか』という展覧会をしたときに推薦いただきました。また、 好きな本屋を巡っているときの偶発的な出合いも大切にしています」

森岡督行/もりおかよしゆき
『森岡書店』 代表。本屋を営みながら、さまざまな分野で活躍中。近著に『ライオンごうのたび』がある。『森岡製菓』としての活動も開始。
幅広い世代の心を掴む!肩の力を抜いて読める良作。
料理家・スズキエミさん

ブッダとイエスが、東京・立川でアパートをシェアし、バカンスを過ごすという設定のコメディ。「2人のキャラクターが最高!立川でのリアリティのある暮らしぶりも素敵」。講談社
(中央)『きょうの猫村さん』/ほしよりこ
猫の家政婦と、派遣先の一家の物語。「猫村さんの見た目も中身もすべてが癒し。シリアスなことでも飄々と駆け抜けるところが大好き」。シンプルな鉛筆の線画が特徴的。マガジンハウス
(下)『まっすぐにいこう。』/きら
犬のマメタロウと、その主人・ 郁ちゃんを主役にしたほんわかラブストーリー。「動物たちを巻き込んで、みんなの恋や友情 が進んでいく様子が爽やかで好感が持てます」。集英社
日々の息抜きに読んでほしいと、ほんわかしている3冊をピックアップしてくれました。
「最近は、グッと力を入れて真剣に読まないといけない漫画が多い気がします。そういう作品も好きですが、今回は気楽に読めるものをセレクトしました。ゆるいタッチの猫村さんに癒される『きょうの猫村さん』や、純粋に笑えるギャグ漫画『聖☆おにいさん』など、大きい起伏はないけれど淡々と読める作品たちです」
また、3冊ともに子供から大人まで みんなが楽しめるような作品です。「特に『まっすぐにいこう。』は、90年代初期の作品ですが、今の中高生にも読んでほしいくらい、爽やかで純粋なラブストーリーです。いつか息子にもこんな素敵な恋愛をしてもらえたらなと思います」。

スズキエミ
料理家。レシピ提案で活躍する他、料理教室『暦ごはんの会』を主宰。季節の野菜を中心とした滋味豊かな家庭料理に定評がある。季節の保存食を紹介した『季節を味わう手仕事レシピ』(主婦の友社)が発売に。
『ku:nel』2022年1月号掲載
写真/砂原 文、取材・文/阿部里歩
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