【快適暮らし名人・石黒智子さんの台所道具3】欠けたお皿をあるものにリメイク、そのアイデアは?

石黒さんの台所には、必要最低限の大きさで、軽く扱いやすい道具もあれば、斬新ですがお洒落な使い方をされている道具もあります。今回は機能性に加え、こだわりの味を実現してくれる、グッドビジュアルな台所道具をご紹介します。

味噌汁もゆで野菜も小ぶり鍋で事足りる

石黒智子 鍋
40代後半のある日、長年使ってきた鋳物琺瑯鍋がずっしり重く感じ、持ち上げられなくなりました。これからはますますそう感じるのだろうなと思いました。それをきっかけに鋳物琺瑯鍋は、ガラス蓋に替えた直径18㎝のものを残して、ほかはすべて処分しました」。50代18㎝鍋も出し入れが大変になり、それからは容量が同じで直径14㎝の多層深鍋が活躍しています。「二人分のパスタをゆでたり、煮物を作ったり、大体のことはこれで事足ります。

ドリップバッグ式にたどり着きました

サイフォン、フレンチプレス、パーコレーター、 ネルドリップ、ペーパーフィルター、ステンレスフィルターと道具の変遷があり、2年前にドリップバッグにたどり着きました。「以前は数杯分まとめて淹れていましたが、これならいつも淹れたてでおいしい。 ポット代わりの600mℓのビーカーに2カップ分300mℓ。後片付けが簡単。スーパーはもちろん、専門店からもネットで購入できます」。いただきもののコーヒー豆から1杯分足して2杯分淹れることも。

ガラスビーカーを野菜立てに

石黒さんの台所で多様に活躍しているのが、理科の実験用ビーカー。耐熱性で丈夫、シンプルなデザインも好みです。意外な使い方としては、野菜立てに。アスパラ、にんじんなど、縦に保管しておいたほうがいい野菜は、ビーカーに立てて野菜室に保管。菜の花やほうれん草などの青菜は底1cmほどに水をはり立てておくと、シャキッと新鮮なまま保存することができます。庭の花を飾ったり、豆苗を育てるのにも活躍しています。

欠けた小鉢を箸置きにリメイク

木の板をけずってグラスの蓋を作ったり、木べらを使いやすい角度になるようにけずったり、木の板とステンレス製の網を組み合わせてキャンドルウォーマーにしたり。石黒さんは身の回りのものに手をかけ、自分仕様の道具に作り替える名手です。最近のヒットは箸置き。「縁が欠けてしまった小鉢、小さくしたら箸置きにいいかもしれないと思い立って」。袋に入れて上から落とし、絶妙に4つに割れた破片を、ヤスリで滑らかにして整えました。

パーツは分解可。清潔を保てるサラダスピナー

サラダのおいしさを左右するサラダスピナー。最初に使ったものは、直径30cmのドイツ製でした。大きくても軽いから長く使えると思ったのですが、回転させるための紐が切れてしまいました。買い替えたのはチェリーテラスサラダスピナーセット。直径23cmでガラスボウルとセットになっています。「最初は小さく感じたけれど、使ってみると持ちやすく洗いやすく十分な大きさ。一番いいのは、スピナー蓋を分解して洗えること。漂白もできるから清潔に保てます」。

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『ku:nel』20215月号掲載

写真 杉能信介 / 取材・文 鈴木麻子

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