【私の東京の味】ウー・ウェンさんが教えてくれた、東京の確かな外食処3軒(前編)

「せっかく外食するんだし、お金もかけるんだから失敗するのは嫌ですよね。それで自然と行きつけの店は決まってくるみたい」

ここで紹介する東京の比較的新しい3つの飲食店は、ウーさんの厳しい選択眼、おいしいものとそうでないものを見分ける敏感な舌を満足させるお店です。まずは新中野にある中国家庭料理のお店から。

『湯気』端正でまじめな中華料理、店主の人柄も魅力です。

サラリーマン時代に学んだ中国家庭料理がベース。当時の先生から譲り受けた蒸し器やまな板、前掛けを愛用している。

7,700円のコースから、〈エビ春巻〉、〈焼売〉、ふきと大根の甘酢がのった〈台湾ピータン〉(各二人分)。

地下鉄丸ノ内線の新中野駅のほど近く、住宅街の一角にある『湯気』。中華料理の専門家であるウー・ウェンさんがすすめてくれたのは、シンプルなインテリアの小さな中華料理店です。店主の田口雄一さんが出版社をやめて、3年前にオープン。家常料理と呼ばれる中国の家庭料理を提供しています。丁寧で確かな味、自然派を中心とするワインのラインナップや店主の人柄に惹かれて、おいしいもの好きが夜ごと集まります。

「彼が今後自分の料理をどう作っていくか、注目しています」とウーさん。月に1,2回、定休日にはバーも開店。詳しくはInstagram:@yuge_nakanoで。

コースから、〈エビのみそで蒸し煮したスペアリブ〉。旨みがギュッと凝縮して。

シンプルなインテリア。妻の営む花屋さんも同じフロアに。

中華料理に合う各国のナチュラルワインをセレクション。

湯気

住:中野区本町4-5-18
営:コースのみで、 18:00~と19:30~
休:不定休
予:要予約
湯気公式インスタグラム

PROFILE

ウー・ウェン/うー・うぇん

中国・北京生まれ。ウー・ウェンクッキングサロンを主宰。『10品を繰り返し作りましょう』(大和書房)で料理レシピ本大賞受賞。近著に『ウー・ウェンの蒸しもの お粥』(高橋書店)。

『クウネル』2024年 5月号掲載 写真/新居明子、取材・文/船山直子

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『クウネル』No.126掲載

私の好きな東京

  • 発売日 : 2024年3月29日
  • 価格 : 1000円 (税込)

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