結城アンナさん「料理も時間の使い方もわがままでいい」。体も心も喜ぶスープとカレーのレシピ
ファッションも暮らし方もセンスのいい結城アンナさんの「心と体が喜ぶ、今の私に心地いいごはん」とは?食材へのこだわりと料理への向き合い方について語っていただきました。
PROFILE
結城アンナ/ゆうきあんな
10代からモデルとして活躍。60歳を機にタレントとして活動を再開。シンプルで自然体な暮らし方に注目が集まる。
Instagram :@ayukihouse 、クウネルサロンの連載『インスピレーションの扉』も好評。近著『Then&Now』は今のアンナさんの想いが詰まった一冊。
食材へのこだわりとも言うべき、大切で譲れない思い
日々のごはんを作り、約45年が経ったアンナさんですが、新たな展開を楽しんでいます。
「最近はね、料理の作り方のヒントやトレンド(今は世界的にも地中海料理風が流行っているそう)など、娘から教わることも増えました。『友達の家に行ったらこんな料理が出て、みんな喜んでいたのよ』と聞けば、私がそのレシピを探したり、アレンジを考えたり。そんなことを一緒に盛り上がって話せるのが楽しいし、こうして娘とつながれることも喜びです」
料理を通しての新しい楽しみを見つけたアンナさんですが、食材へのこだわりとも言うべき、大切で譲れない思いがあるそう。
「野菜好きの私としては、絶対に無駄にしたくはない!という思いを大事に、料理をしています。『こんなにジャガイモがあるからあれとあれを作ろう』『作ってお隣さんにお裾分けしようかしら』、こうしてあれこれ考える時間も、作る工程も好き。あとは満足感かしら。『あれだけあったケールを使い切った、捨てないで済んだ、イェーイ!』みたいなね。もったいないことするといやだなーって、ちょっと悪い気持ちが生まれません?食材を腐らせて捨てないで済んだという喜び、これが私の幸せです。こういう細かい幸せを積み立てると、すごい大きな幸せになる。私はライフスタイルをそういうふうに捉えるのが好きですね」
これからの食の楽しみ方とは?
改めて料理への思いも語ります。
「料理って大きい存在ですよね。1日3回食べる、人に食べてもらう。自分のため、誰かのために思いを込めて作るもの。どんなに高価なクリームを顔に塗っても、水分をとらなかったり、毎日のごはんを粗末にしていたらキレイにはならないもの」
では、これからの食の楽しみ方とは?
「この年齢になって、自分の時間を大切にすることが許されるようになってきたと感じます。周りもしょうがないよねって許してくれる。これは駄目、こうしなくちゃいけない、それって周りではなくて自分で制限しているんですよね。昔は私もそうして生きていました。それが少しずつ『あれ?誰にも言われてないのになんで自分でやりたくないことをやらなきゃいけないの?』『なんで会いたくない人と会うの?』と。本当はすべて自分でチョイスできる!それが自分で自分を許すこと。
夕食は好きな時間に食べていいじゃない、朝ケーキを食べたければ朝食はケーキでもいいじゃない。自分のしたいように生きようよって。これからも私は好きなもの作って、楽しくごはんをいただきます」
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『クウネル』2023年7月号掲載
写真 加藤新作 / ヘア&メイク 清水ヤヨエ / 取材・文 河田実紀
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『クウネル』No.121掲載
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