あらゆる物事を愉快にして、楽しく生きる!みうらじゅんさんの言葉。【vol.2】

トップ画像 みうらじゅんさんが説く ゆるく、楽しく、機嫌よく生きるための言葉。

“マイブーム”“ゆるキャラ”“いやげ物”など数多の造語を世に送り出すみうらじゅんさん。60歳を過ぎて発した造語“アウト老”も話題に。「終わりは誰にでも必ず来る」、その真理のなか「生きていくのが大変」と嘆くマチュア世代に仏教ファンのみうらさんに説いていただきます!

唱えれば心が軽くなる!みうらじゅんさんの「ゆるく、楽しく、機嫌よく」生きるための言葉。【vol.1】からの続きです。

PROFILE

みうらじゅん

イラストレーターなど

武蔵野美術大学在学中、漫画家としてデビュー。1997年「マイブーム」で流行語大賞受賞。2003年自伝的コミック『アイデン&テイティ』が映画化され話題に。『さよなら私』『マイ仏教』『アウト老のすすめ』『ブツゾー・キッド』など著書は170冊以上。

悩んでいる暇があるなら、いっそ愉快に生きたいじゃない!

すべての生き物には寿命がありますよね。
老いに悩んでいる暇があるなら「老いるショック!」と声に出し、愉快に生きていきたいじゃないですか。

僕も65歳を過ぎてからより老いを感じるようになりました。人は年を取るとなぜかシリアスぶりたがるでしょ?自分らしさの次に来るらしさは“シリアスらしさ”。そんなことは誰だってある。さも自分だけが老いたみたいに眉間にシワを寄せてシリアスぶっちゃう。やっぱ、それでは愉快に暮らせません。

ただ、年齢を重ねると苦しくなっていくだけじゃなく、年を取っていくほどに、自分を信じられなくなっていくんじゃないかと思うんですよね。だんだんガタが来ると振り返って気づくんです、「そんな自分に都合よく生きられなかったな」って。誰しも思った通りに生きてきたわけじゃない。

いろいろあって理想とは違うけれど、どうにかこうにかやってきた。理想も結局煩悩のひとつだったかもって。でも、そんなことでシリアスになっている暇はないと思うんですよ。都合のいい夢はかなわなくても、都合のいい老後を考える。

大事なのはあらゆる物事を愉快にすること。結局、自分は何者でもない存在だったけど、選択と実行は委ねられているわけですからね。

言葉7_「不安」の下に「タスティック!」をつけて

みうらじゅん 名言 「不安タスティック」

突然、不安がやってくることがあります。あれこれ考えても結局「どうしよう?」。

答えが返ってこないとさらに不安になります。そんなときは「不安」の下に「タスティック!」をつけて「不安タスティック!」。口に出して言ってみましょう。その行為が馬鹿らしいと思えれば、まだ余裕があるってことですから。

言葉8_世間で言うSNSとは違いますけど

みうらじゅん 名言 SNS

子どものころ苦手だった食べ物が大人になると好きになることがありますよね。年を取って食べたら意外にうまかったなんて。そんなとき、使う言葉がSNS。「損してた」、または「損してる」の略称です。世間で言うSNSとは違いますけど。いや、似たとこありますかね。

言葉9_悩みの根源が“自分”にあることを先ず諦観

みうらじゅん 名言 「諦めることから始める」

悩みは突然やってくるのではなく、いろいろな原因が重なって、それが飽和したときに悩みとなって表れるものです。それにはまず「諦める」ことが肝心です。仏教で「諦観」というのは、“物事を断念する”ではなく”明らかにする”という意味。悩みの根源が“自分”にあることを先ず諦観してみましょう。とかく、他人のせいにしてしまいがちですからね。

言葉10_否定すべきことをあえて肯定することで気持ちを楽チンに

みうらじゅん 名言 そこがいいんじゃない!

「そこがいいんじゃない!」という呪文は、否定すべきことをあえて肯定することで気持ちを楽チンにする効果があります。

”つまらないな”と感じたとき、“つま…”の辺りでかぶせるように唱えます。すると「悪い」の価値判断が、倍になった「いい」の価値判断と変わるでしょう。“面倒くさ…”「そこがいいんじゃない!」その調子です。

言葉11_「老いるショック!」な箇所を捜したくなればサクセス

みうらじゅん 名言 老いるショック!

仕方のない老化症状に対し、単に落ち込むのではなく、膝が痛み出したら膝を指さしながら「老いるショック!」と大きな声で言ってみましょう。「何言ってるんだ、私」と、自分にツッ込むのもいいでしょう。少しは愉快な気持ちになっているわけですから。さらにもっと「老いるショック!」な箇所を捜したくなればサクセスです。

言葉12_一番、やっちゃいけないことは他人への期待

みうらじゅん 名言  イラスト

「みんなちがって、みんないい」じゃなく、「みんなヘン」に変えてみれば、相手に期待することが少し、減ると思うんですよ。ガッカリしなくて済むというか。一番、やっちゃいけないことは他人への期待です。「みんなちがってみんなヘン」と自分洗脳しておけば対応も変わるんじゃないですかね。それにヘン(変)は、人は変わるって意味でもありますし。

言葉13_よからぬ言葉には大概濁点がついている

みうらじゅん 名言 濁点禁止令

日本語のよからぬ言葉には大概濁点がついているもんです。よからぬことを強調させている場合、濁点を外して発音してみましょう。例えば、「ゴキブリ」は「コキフリ」になりますね。なんだかプリティさすら感じるでしょう。もちろん「ジブン(自分)」も「シフン」となり、滑稽さに気づくことでしょう。「シフンらしさ」ってなんだよそれって感じですよね。

言葉14_それ以上深く考えないようにするのがいいのでは?

みうらじゅん 名言 「いずれ死ぬっつーじゃないですか」

年を取ると、いずれ死ぬことがわかってきます。わかってて余生を過ごすのは苦行ですよね。でも、その真理に逆らうことは出来ません。それを踏まえたうえで愉快に生きていくしかないんです。真理は重すぎるので、ここは他人事のように「いずれ死ぬっつーじゃないですか」と軽く捉えて、それ以上深く考えないようにするのがいいのでは?

言葉15_「随分、お老けになりましたね」の言葉を、賛辞と捉える新しい概念

みうらじゅん 名言 老けづくり

年を取ると「若づくり」をしようとする人が増えますよね。それじゃ、また誰がうまいとかへタとかの勝負の世界になってしまいます。勝負を放棄するには誰もあまりやろうとしない「老けづくり」がいいと考えました。僕が白ヒゲを伸ばしているのもその演出のひとつです。「随分、お老けになりましたね」の言葉を、賛辞と捉える新しい概念です。

動画が公開中です!

『クウネル』2026年7月号掲載
イラスト/みうらじゅん、取材・文/河田実紀

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『クウネル』NO.139掲載

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