山吹色の鮮やかな壁が印象的な、ひとり暮らしを楽しむ市村美佳子さんの部屋は、日当たりと風通しが自慢だといいます。壁の色から花瓶一つまで、自分の感性のままに選んだというお気に入りの空間を見せていただきました。
市村美佳子/いちむらみかこ
フラワーデザイナー。 「緑の居場所デザイン」主宰。イベントや店舗の花装飾、雑誌などで 活躍しながら花教室なども開催。リバティプリントやヴィンテージの布を使った「エプロン商会」も手がける。
自身の部屋を「好きなものが集まったカオス」と語る市村美佳子さん。 1日の大半を過ごすリビングは、時には花教室を開催するアトリエも兼ねたスペース。築50年ほどのヴィンテージマンションを改装した広々とした空間は、 一面だけ黄色に塗装した色壁が印象的です。
「黄色はお花が映える魔法の色。賃貸なのですがリフォームしていいことになり、元々2部屋だったところを広いワンルームに改装しました。自宅と仕事場が一緒なので、エプロンをつけて仕事のスイッチを入れる、きちんと食事をとる、お茶の時間を作るなど、メリハリを心がけています」
その日の気分や体調に合わせてトレイやお皿、お箸を選ぶ。日々の小さな 選択もすべて自分の心のまま。そんな自由が心地よいと言います。
部屋を彩るヴィンテージ家具やアート、花瓶も自由な感性で選んだものたち。
「花を生ける時もそうなのですが、考えるよりも感覚が大切。目的を持って何かを見つけにいくというよりは、自分がどんなものに反応するのか知りたくて、日本各地の骨董市や古道具店を訪れます。
いつか役に立ちそうという用途で選ぶのではなく、理由はわからないけれどなぜか惹かれる。そういう出会いを大切にしています」
写真/目黒智子 取材・文/吾妻枝里子 再編集/久保田千晴
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