パリでは若い女性より、50代以降のマダムたちの方が断然おしゃれ!なぜなら長年の経験で、しっかり自分のスタイルが確立されているから。 この春のコーディネートを見せていただきながら、オーレリア・ストールスさんの春のおしゃれ計画をうかがいました。
オーレリア・ストールスさん
「STOULS」デザイナー
ファッション業界でシューズデザ イナーとして活躍したのち、
洗濯機で洗えるレザーを開発し、15年前にブランドを設立。
ティエリー・ミュグレーやステファン・ケリアンなどで、シューズデザイナーとしてキャリアを積んでいたオーレリア・ストールスさん。レザーを使い、ベーシックなTシャツを作りたいという思いから、15年前に自身のブランドを設立しました。
「コーディネートは朝、その日の気分とお天気を見て考えます。まず決めるのはコーディネートのキーアイテム。シンプルなシャツの日もあれば、自分のブランドの服のときもあります。それに合わせ、組み立てていく作業がとても楽しいんです」
でも一番大切なことは「家を出るときに気分が上がっているか」ということ。コーディネートが決まらないと、 最悪な気分のまま1日を過ごすことになるからだそう。
「デザイナーの立場でアドバイスする としたら、シンプルなコーディネートにはカシミアのセーターとか上質なものをひとつ取り入れると、私たちの世代はうまくいくと思います。また気持ちを高めるという意味では、お気に入りの下着をつけること。誰に見せるわけでもないのですが、内側からの自信というか、立ち振る舞いに滲み出る気品につながる気がします」
若い頃はトレンドを意識することも大切だけど、今の年齢では似合うスタイルを追求するのが最優先だと。
「トレンドはあくまで参考にする程度でいいと思います」
●まだまだ知りたいパリマダムの春のおしゃれ計画
◎50代向けファッションガイド著者、ルシルさんの”ボヘミアンシック”スタイル
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『ku:nel』2020年5月号掲載
写真 篠 あゆみ / コーディネート石坂紀子 / 編集・文 今井 恵