作家・井上荒野さんがグッときた言葉。「人間とは何かを成し遂げて命を輝かせたいと願う生き物」
読んだり、聞いたときに、何かの気づきがあり、視点を変えてみるきっかけになった言葉。そして、その後の生き方の指針となった言葉。それぞれの人の人生に伴走する、大切にしている言葉を聞きました。
最後までアグレッシブに生きたいと思わされます
薄給で冴えない高校の化学教師が肺がんを告知され、家族に資産を残そうと、科学の知識で麻薬を作り、犯罪の深みにハマっていくドラマ。死を前に妻と口論になるのですが、その時のセリフにぐっときました。
決して道徳的ではありませんが、感じたのは、人間とは何かを成し遂げて命を輝かせたいと願う生き物なのだということ。私は小さな頃から父(作家の井上光晴)に「人間とは何かにならなくちゃいけない」と言われ続けてきました。これまで作家を続けてきたのは、そんな父の教えがあったからだと思います。
たとえ犯罪だとしても自分自身の才能で人生をコントロールしていく。そんな主人公の言葉が父の言葉とリンクして、私も最後までアグレッシブに生きたいと思わされます。
PROFILE
井上荒野/いのうえ・あれの
作家 65歳
父で作家の井上光晴と瀬戸内寂聴、母の関係を書いた『あちらにいる鬼』(朝日新聞出版)は映画化され話題に。「ペアリング」をモチーフにした新刊『1+1(ワンプラスワン)』(潮出版社)も好評。
『クウネル』2026年7月号掲載
イラスト/naohiga、取材・文/吾妻枝里子
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『クウネル』NO.139掲載
これからを生きるための「言葉の力」。
- 発売日 : 2026年5月20日
- 価格 : 1,080円 (税込)