ワクチン接種も進み、厳しく制限されていた市民活動も緩和の方向へ向かっているフランス。6月末にはほぼすべての施設が通常営業に戻るそうで、「待ってました!」と喜ぶパリの人々。日常生活に戻りつつある街の様子についてレポートしてもらいます。
レストラン、カフェ、ブティックに美術館…規制のための長い長い休業期間を経て、さまざまな施設が開き始めました。青空の下、人々が街を行き交い、パリに活気が戻りつつあります。いまでは屋外のマスク着用義務がなくなり(交通機関など一部着用義務あり)、6月20日から夜間外出禁止が解かれることになりました。
昨年10月30日から始まった2回目のロックダウンで外出は制限され、飲食店や文化施設は閉鎖。クリスマスシーズンのみ一部制限が緩和されたものの、春先には3回目のロックダウンでデパートも営業禁止に。「あれ、いま何をしたらだめなんだっけ?」と分からなくなるほど、細かい規制と緩和を繰り返しているうちに、短い春が終わった感じです。
そんな中、みんなが「まだかまだか」と待ち望んでいたのが、レストランやカフェのオープンです。多くのお店で5月19日のテラス席、6月9日のイートイン再開に向けて予約が殺到していたそう。テラス席スタートの初日、私はニースにいましたが、どこも大混雑!平日にも関わらず順番待ちの列ができ、熾烈な場所取り合戦が繰り広げられていたベンチや芝生はがーらがら…。無理もありません、なんといっても7カ月ぶり。いくらフランス人がピクニック好きでも、もうお店でテーブルを囲みたいよねと、大いに納得の現象でした。美術館は予約制、イベントは人数制限付きでの再開。人気スポットのチケットの予約状況を見ると、こちらもいかにみんなが楽しみにしていたかが分かります。
私も久しぶりに美術館へ足を運んだり、(食料品以外の)買い物をしたり、友人と食事をしながら近況報告したり。以前はごく日常的だったことが、いかに自分の日々のエネルギーになっていたかを実感しています。6月末までは夜間外出制限(23時)があり、引き続きマスク装着も義務ですが、既にフランス人の気持ちはバカンスへ一直線。海外旅行者の受け入れも始まり、街全体のテンションが上がっている様子に心配は尽きませんが、ようやく動き出したパリ。気を引き締めながら、初夏のひとときを味わいたいと思います。
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