志麻さんのキッチンには、シンプルな調味料と、数少ないこだわりの調理道具が綺麗に並んでいます。今回はこれらに加え、レシピにとらわれない、五感を使った志麻さんの調理方法と、食材の炒め方のコツをご紹介します。
日本の家庭では、和洋中、いろいろ作るため、調味料の種類も増えてしまい、使い切れないこともしばしば。志麻さんは「中華の調味料は持っていないので味噌で代用したり、調味料の種類を増やさない工夫をしています。フランス料理の基本は塩だけですし、種類はいろいろありますが、それほど差はないと思います。さらさらとした塩をひとつ選んで、均一にていねいに塩をするという、使い方がむしろ重要」。といいます。
調理道具も本当に必要なものだけを厳選しているのは、「道具をたくさん使って料理をすると、その分、洗い物が増えてしまうから。私は菜箸1つでほとんどの作業をしますが、箸だけで割と何でもできるし、さっと洗って次の作業に使える。そうすると、シンクの中に洗い物が溜まらず、すっきりした気持ちでスムーズの料理ができるんです」。後片付けの手間も軽減できそうです。
塩を基本にシンプルに。種類の多さよりも使い方が重要。
本当に使うものはこれだけ。片付けも楽で収納もすっきり。
レシピにとらわれすぎず、五感を使って調理してみる。
水分と旨みを逃さないために、食材を動かさない。
絶賛発売中!
志麻さんの魔法のソースレシピ
お肉や魚を焼いただけ、野菜を茹でただけでも、
ソースをかけると極上のひと皿に。伝説の家政婦が教えてくれる素材を生かしたシンプルでおいしい料理レシピ本。
★詳しくはマガジンハウスサイトへ
●キッチンに関する記事、他にもいろいろ。
◎使いやすいキッチンを追求したら「出しっぱなし」に行き着きました。ブランディング・ディレクター福田春美さん。
◎料理研究家・飯塚有紀子さんのこだわりキッチン。少ない収納でも美しく魅せる秘訣とは?
◎フードコーディネーター・みなくちなほこさんのこだわりキッチン。お気に入りのアウトドア仕様のアイテムが活躍。
◎料理研究家・植松良枝さんのこだわりキッチン。選び抜いた道具を生かす収納術とは?
◎【脱プラ】プラスチックフリーの保存容器『スタッシャー』。キッチンを彩る、レインボーカラーの新色が登場!
『ku:nel』2021年5月号掲載
写真 目黒智子、青木和義(料理)、中島慶子(料理)/取材・文 黒澤弥生