帰省のため長野県松本市を訪れたという松永加奈さんが松本の街をレポート。松本は民藝の街、帰るたびに面白い発見があり散策を楽しんでいるのだとか。
松本は都内から日帰りでも行けます
先日、所用があり帰省しました。実家があるのは長野県松本市。新宿から特急「あずさ」で2時間40分、高速バスで約3時間。都内からの出張なら日帰り可能で、週末を利用した小旅行にちょうどいいくらいの距離といったところでしょうか。
松本といえば、松本城に始まる城下町として有名ですが、昔から「民藝のまち」でもあります。学生の頃から通っている洋食屋さんや喫茶店には民芸家具が揃い、蔵造りの建物が並ぶ通りにはクラフトショップが揃い、今になってみると「文化的な素地のあるいい環境にいたな」と思います(当時はなーんにも感じていませんでしたが)。
そして、もともと音楽や演劇といったアートイベントが盛んで、20年ほど前に美術館や芸術館が登場したのがきっかけ…かどうかは分かりませんが、その頃から旧建築を活かしたモダンなスポットが増えて、全体のカルチャー要素が濃いめになったような印象。帰省するたびに面白い発見があり、散策が楽しみになっています。
忙しい中、美味しい食べ物やお土産を求めて…
ただ、なかなかゆっくりする時間がないのが大人の現実。今回の帰省も慌ただしい予定の中、なじみの「お蕎麦」「甘いもの」「手土産」「日用品」を求めて走りました。
まずは街の中心にある大正創業の『小松パン』へ。 お目当ては、メディアでも注目されているご当地パン〈牛乳パン 〉 。大きいお弁当箱のようなサイズでバタークリームのような固めのクリームたっぷり!が特徴です。しかし、まさかの予約制になっていて買えず!最近話題になっていたのは知っていましたが、ここまでとはー。気を取り直し、こちらも信州名物〈味噌パン 〉 を購入しました。
小松パン
住:長野県松本市大手4丁目9−13
電:0263-32-0172
SEEET 並柳店
住:長野県松本市並柳2-212-1
https://www.sweet-bakery.co.jp/
そこからほど近い中町の『陶片木』を訪ね、素敵なクラフト食器の中から花瓶を。置いておくだけでも気分が上がる高いデザイン性と、使い勝手の良さを持ち合わせた器の数々には、国内はもとより海外のファンもいっぱい。店主のセンスがぎゅっと詰まった空間に心ときめきます。 このエリアには蔵造りの建物と個性的なお店が充実、城下町の風情が漂っています。
●craft
陶片木
同じ通りにある『竹風堂』で栗おこわを買って帰るのも楽しみの1つ。イートインもあり、民芸調の店内でお食事もOKです。10分ほど歩き、和菓子の『豆庵』でお土産とおやつの甘いもの選び。ご主人がおひとりで丁寧に作り上げる見た目も美しくおいしい和菓子は、お城のお茶席にも上がります。
●food
竹風堂、 豆庵
豆庵
住:長野県松本市本庄2-8-12
電:0263-39-7620
帰省したら絶対に外せないお蕎麦は、中心地から少し足をのばして『手打ちそば たきざわ』へ。しっかりした味わいの田舎蕎麦を食べるたびに「あーお蕎麦の味がするー」と、ほっとします。
●food
手打ちそば たきざわ
プライベートブランド大充実のスーパー『ツルヤ』
車で出かけたついでに、プライベートブランド商品が大充実の「スーパーツルヤ」に立ち寄って、いつもの食材、ご当地の味のお土産の買い出しも万全。
ツルヤは「ご当地スーパー」で話題なのだそうで、 地元の人たちも最近の時流に「何がきっかけで人気になるかわからないねえ」とびっくり。買い物しながら「…となると、次は何が来るんだろう?」と、ついきょろきょろ。全国区になりそうな日常のもの…この先読みは難しいですね。
●super market
ツルヤ
あちこち変化がある一方、遠くに見える北アルプスや公園の緑、そしてなんといっても街の中心にどんと構えるお城の佇まいはそのままで、いつ帰ってもほっとする景色です。5月には3年ぶりに「クラフトフェア松本」が開催される予定だそう。久しぶりに訪ねてみるつもりなので、その様子はまたこちらでご紹介します。