【松永加奈のフランス便り49】フランス女子の夏のテッパン服は意外にも……。

松永加奈 ワンピース

在パリ6年のクウネル・サロンメンバー松永加奈さんのフランスレポート。夏の気配が街に漂ってくると、女性たちが一様に着用する「あの服」について紹介してくださいました。

パリには春先からちらほら登場し、初夏には一気に増えるファッションがあります。それは、ワンピース。暑い季節は日本も同様ですが、パリのワンピース着用率はかなり高い印象です。

街でよく見るのは、ポリエステルやナイロン系のてろんとした素材に、花、ドット、ペイズリーなどがプリントされた深めのVネック…というカジュアルスタイル。長さはマキシ丈(時には引きずっている人も)からミニまでいろいろ、スカートではなくパンツタイプも人気です。肌寒い日には革ジャンやGジャンを羽織り、ワンピースは秋の初めまでファッションの主流になります。

文字通り、だだだーっと並べられたワンピ―ス(以外のものありますが)。ちなみにフランスでは、こんな感じに色別に陳列されています。

シフォン生地のミニ丈ワンピにスニーカーは、マドモワゼルによく見られるスタイル。そしてパリジェンヌはフォーマル以外では「生足」です。

くるぶし丈のような長めの場合は特に、ウエストベルトは基本。スニーカーではない時はペタンコ靴を合わせます。

太陽が照り付けるときでもカラリとしていて、風は涼しいパリの気候。但し、6~8月の間に合計2週間ほど、びっくりするくらいの猛暑日があります。

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以前「パリに流行はない」「フランス人が服を10着しか持たない説」でご紹介したように、フランスは好きな物を自由に着る文化なので、これはトレンドではなく、暑い季節の定番ファッション。それにしてもあまりに似た感じの装いが多く、その理由を考えてみると、どうやら気候に関係がありそう。陽射しは強烈でも湿度は低く、木陰に入れば涼しいフランスの夏。じっとりまとわりつくような暑さはほとんどないため、ワンピース1枚ならさらっと快適に過ごせます。

スカートほどではありませんが、パンツタイプのワンピースもよく見かけます。「1枚できまるからラク」ということも大いにありますよね。

小花柄のレーヨン素材、深めのVネックは、街でもリゾート地でもあるあるデザイン。シワにならず速乾性があるのでバカンスには重宝するようです。

夏でも急に涼しくなることもあるので、Gジャンは便利なアイテム。

肩がしっかり出るホルターネックも人気。今でもお店に冷房などないのが普通のパリ。いわゆる「エアコン対策」の羽織りはあまり見ないかも。

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また、肌の露出と日焼けを気にしないお国柄(むしろセクシーと太陽は大歓迎)。屋内に冷房がない所も未だとても多いので、暑ければ肩もデコルテも脚も出しやすい服装=ワンピースが好まれているのかも。そして、がんがん洗って着回せる利便性が、日常だけでなく、長期滞在するバカンス先でも大活躍。ワンピースはフランスのライフスタイルにぴったりな合理的なファッション、というわけです。

店先に色とりどりのワンピースが並び始めると「ああ、夏が来るなあ」と気分が明るくなります。と同時に、毎年「着てみようかな」と胸元が(私にとっては)大胆にカッティングされたロングワンピースを当て、鏡の前で悩んでいたら、早くもパリで6回目の夏が…。この一歩を踏み出せば、きっと私もパリジェンヌ(ふう)。よし、今年こそ。

もちろん肌を出すばかりではなく、ロングスリーブ愛用者もいます。ヨーロッパの強烈な陽射しが苦手なら断然、こちら。

私の中で「夏のパリジェンヌ」といえば、このスタイル。暑いので荷物は斜め掛けバッグでミニマムに、フレアを風になびかせて颯爽と~。

ワンピースの丈は人それぞれですが、個人的には明るいカラーのロングが素敵だなと思います。

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