【伊藤千桃さんの暮らしのアイデア】葉山の日本家屋を改装。古いものを大事にしながら、自然と共存する生活。

古民家改装 日本家屋 リサイクル DIY

葉山の山の上にある一軒家での生活を続けて40年になる伊藤千桃さん。山奥でゆったりスローライフ、ではなく、朝からフォカッチャを仕込んだり、庭のレモンでレモンパイを作ったりと快活に動き回っている様子。そんな伊藤千桃さんの暮らしぶりは、心地よく生活するためのヒントがたくさん隠れています。

毎朝5時に起床。庭に来る鳥たちに餌をあげるところから伊藤千桃さんの一日ははじまります。身支度をして自家製のパンとコーヒーの朝食をすませると、そこからは大忙し。

薪ストーブ 土間 伊藤千桃
年代ものの薪ストーブを囲む、離れの土間。「宿泊のお客様にも珍しいと喜んでいただけますね。近くに住む息子家族や娘の家族と一緒にお鍋をすることも」

「ここは山奥で自然相手でしょう、やるべきことがいっぱい。山菜や野草摘みに薪拾い、野菜や果実の収穫も。最近は食べ頃の果実をリスと競うように採り合ったりしています」

一日のうちでキッチンで過ごす時間は長く、お気に入りの場所でもあるそう。

キッチンDIY 吊るす収納 カウンターキッチン 伊藤千桃
調理道具など物が増えやすい台所は吊るす収納で、雑多ながら機能的でおしゃれに。カウンターの赤は自分でペイント。「ちょこちょこいじるのが楽しい」

「キッチン道具やカトラリーの収納を『こうしたらもっと便利』『飾るとかわいい』など模様替えするのもしょっちゅう。庭の木をすりこぎにして、壊れたくわの先端は道具掛けにアレンジを。工夫して使うのが面白いですね」

「これと思って出合ったものは長く大切に使いたい」

自然の恵みを生かして暮らし、今あるものを何かに使えないかと知恵を絞る楽しさは、部屋作りにも表れているよう。リビングは骨董屋で購入したスペインのアンティークのテーブルを主役に、アジアの織物を組み合わせるなど実にユニークです。

ほかにも古くなった和ダンスを靴箱に再利用するなどアイデアがあちこちに。こうして生まれた空間は、○○風インテリアとひと言ではいえない独特のおしゃれさと居心地のよさが漂ってます。

伊藤千桃 アンティーク 家具 リビング ユニーク
アンティークの家具や雑貨が揃うリビング。「ストーリーのあるものが好きで自然と古いものが増えていきます」
伊藤千桃 靴箱 和ダンス 再利用
格子柄の扉から光が差し込む玄関。靴箱には古くなった和ダンスの上半分を再利用し、植物を生けて。
伊藤千桃 和ダンス 再利用 暮らしのヒント アイデア
靴箱にした和ダンスの下半分はリビングの一角に置き、インドネシア人の従兄弟からもらった伝統人形を飾って。
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写真/加藤新作 取材・文/薄葉亜希子 編集/河田実紀 再編集/久保田千晴

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プレミアムメンバー

伊藤千桃

1950年ジャカルタ生まれ。インドネシアと日本のダブル。「桃花源」の屋号で、神奈川県・葉山の自宅をベースにお弁当ケータリング、バーベキューサービス、民泊などを行う。著書に『千桃流・暮らしの知恵』(主婦の友社)が。
Instagram:@toukagenhayama

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