【マチュア世代アーティストのお部屋拝見!書道家・中川恵さん】家電製品も最低限に、研ぎ澄まされた美しい住まい。

中川恵 書道家

自宅兼アトリエの書道家・中川恵さんのお宅は、まるで美術館のような洗練された空間です。感性に響くものしか置かないという信念のもと、考え抜かれた選りすぐりのインテリアをご紹介します。

余分を削ぎ落とした空間で「書」に向き合う暮らし。

ノル 防音 坪庭 中川恵 書道家
モダンなテーブルと椅子はバウハウス時代の 「ノル」。冷暖の安定と音楽防音対策のため、夫が工夫した木枠が坪庭を引き立てる。

芸術や書道を媒介とした文化活動を行う中川恵さん。夫と暮らす自宅は、欧米人向けのヴィンテージマンションとして知られるホーマット。ゆったりとしたリビングから目に入るのは、柔らかな光が灯る石灯籠です。

生活感がなく、削ぎ落とした空間にあるのは名品のノル家具とグランドピアノ、夫妻の作品のみ。娘から「まるで修行僧の道場みたい」と言われたこともあるほど、静謐な印象に満ちています。

ソファ ノル 中川恵 書道家
羊毛のラグを敷いたソファも「ノル」。「毛皮の匂いもあり大きな動物といるよう。ここでは、本を読んだり音楽を楽しんでいます」
グランドピアノ 中川恵 書道家
広いリビングの一角にグランドピアノ。弾くのは主に夫だそうですが、人が集うと連弾を披露したり、ご友人が楽器を持ち寄ることも。
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リビングはアトリエも兼ねているため、安定した採光が得られる北向きの部屋を選んだそう。

3年前のリフォームでは、ホーマットの趣を残すことに気を配り、何も変えず加えず、天然素材の壁紙と床のカーペットのみを新調。書道を通して行 き着いたのは、なるべく家電製品などを持たない削いだ暮らし。

書部屋 掛け軸 茶室 中川恵
中川恵さんの書部屋。「以前は畳を敷き茶室に仕立て、掛け軸を変え季節感を味わっていました。時に、模様替えも楽しむ私の部屋」

現在、芸術活動の西の拠点を京都に設けるため、芸術文化ビルを建設中だそう。

「今後は東京と京都の二拠点となるので、東西の芸術文化交流も目指したい。 年末には六本木の国立新美術館で展覧会を控えており、毎日忙しいですが充実しています」

『ku:nel』2022年5月号掲載

写真/玉井俊行 取材・文/吾妻枝里子 再編集/久保田千晴

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