1日のほとんどの時間をキッチンで過ごすという結城アンナさん。そこにはたくさんの思い出と、刻み続ける大切な時間があります。キッチンとともに紡ぐ、アンナさんのストーリーをうかがいました。
後編:【結城アンナさんのキッチン探訪②】愛着のあるものを長く使い続けること、年齢と共に変わりゆくキッチンの変化を楽しむ。
キッチンで過ごす時間が幸せ、そう結城アンナさんは言います。「20年前、家を建てる時に『南側に、収納もできるゆったりしたキッチンを作りたい』と思いました。私にとってキッチンは大好きなお料理をし、大事な人たちと過ごす空間。だから心地よいキッチンを望んでいました」。訪ねてまず思うのは、その明るさ。
「大小の窓から日の光が入る、明るい空間にしました。四季で変わる庭の表情が楽しめるのも嬉しい。また、お招きすることも多い家なので、お客様がいらっしゃる様子が、窓からうかがえるのも気に入っています」
では、キッチンをどのように使っているのでしょう。「朝起きて一番に入るのがキッチンです。毎食お料理を作る、夫と朝ごはんを食べる、娘が独立するまではたくさんおしゃべりもしました。友人たちと食事をすることも。また、手紙を書く、読書をするなど、一日中いる感じですね。大切な思い出が詰まっているキッチンで過ごす時間は至福の時間。これからもたくさんの幸せな時間を刻んでいきたいです」
毎日のことだから、使い勝手の良さが一番。
アンナさんの人柄を表すかのような清々しくて温もりあるキッチンには、工夫をこらした収納スペースが施されています。そして使い込まれた家電やキッチンツールも並んで。「嫌いなものは置きません、使いやすさが一番!」
作りつけの収納棚に並ぶのは、お皿や小鉢などの食器類。「ここは家族用の食器を入れています。毎日の食事で使うものなので、取りやすい位置に置くようにしていますね」
食材に合わせて使い分けている何枚ものまな板が立てかけられて。「このトースターもレンジも長く愛用しています。家電も道具も使い勝手がいいものを使い続けるのが好きです!」
引き出しには、フォークやナイフなどのカトラリーが並びます。「もともと中が仕切られていた引き出し。カトラリーを入れるとき音がしないよう、手ぬぐいを敷いています。」
結城アンナ/ゆうきあんな
自然体の心地よい暮らし方や、シルバーヘアを楽しむ女性として注目を集める。「グランマ・モーゼス展─素敵な100年人生」公式サポーターに就任。4月17日〜あべのハルカス美術館にて開催予定。他4会場で巡回開催予定。Instagram@ayukihouse
『ku:nel』2021年5月号記載
写真 玉井俊行 / ヘア&メイク 森川丈二gem / 取材・文 河田実紀Hata-Raku
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