森の中で暮らす作家・小川糸さんが共感する言葉。自分と向き合う1人の時間こそが人生を豊かにしてくれる。
読んだり、聞いたときに、何かの気づきがあり、視点を変えてみるきっかけになった言葉。そして、その後の生き方の指針となった言葉。それぞれの人の人生に伴走する、大切にしている言葉を聞きました。今回は作家の小川糸さんです。
小川糸さんが大切にしている言葉。
信州の山小屋で暮らし始めてまもなく5年になりますが、静寂に包まれる真夏になると、ソローの本が読みたくなります。
森の中での孤独な生活は寂しいと思われるかもしれませんが、自分と向き合う1人の時間こそが人生を豊かにしてくれることが綴られていて、私も同じように感じています。
窓の外に目を向けると植物たちがいて、家の中には犬がいる。本や音楽、アート作品も友人だし、当然ながら私自身も自然の一部。寂しいと感じることはありません。
生きている時代は200年以上異なりますが、彼の言葉が本当に理解できますし、森の民の同志のような存在。心身が揺らいでちょっと不安になった時も、あの人が楽しんでいるように私も楽しもう。そう思えるんです。
PROFILE
小川 糸/おがわ・いと
作家 52歳
2008年小説『食堂かたつむり』(ポプラ社)でデビュー。『ツバキ文具店』(幻冬舎)、『小鳥とリムジン』(ポプラ社)など著書多数。ベルリンに3年住み東京へ戻った後信州に移住し5年目を迎える。
『クウネル』2026年7月号掲載
写真/柳原久子、取材・文/吾妻枝里子
SHARE
『クウネル』NO.139掲載
これからを生きるための「言葉の力」。
- 発売日 : 2026年5月20日
- 価格 : 1,080円 (税込)