美容のプロに教わるずっと健康でいるための料理の方法と出汁のとり方のコツとは?

ファッションも暮らし方もセンスのいいあの人のいつもの食事を拝見。今回は、トータルビューティークリエイターの川邊サチコさんに、料理への向き合い方と出汁のとり方のコツについて伺いました。

PROFILE

川邊サチコ/かわべさちこ

1938年生まれ。パリで美容を学び、イッセイミヤケ、イヴ・サンローランなどの国内外のショーや広告、アーティストのヘアメイクを担当。娘の美木ちがやさんと「KAWABE LAB」を主宰。ファッションや美のアドバイスを行う。Instagram:@sachiko_kawabe

料理は基本を大事に。出汁はたっぷりとって小分けにして使います

大勢の人のお腹を満たしてきた川邉さんは料理の腕前も本格派。

「映画監督の伊丹十三さんは酔っ払うとよく締めに気の利いた1品を作ってくれたの。料理家や舌の肥えた人も多かったから、おいしいものをたくさん教わりました。ただ、10年くらい前に、料理の基本を知らないことにふと気づいて。ご縁があった京都の『たん熊』の料理人だった方に2年間、自宅で出汁の取り方から調味料の使い方、食材の選び方まで学んでいました」

その基本をベースに出汁は鰹節と昆布で手作り。

「私は魚の臭みが苦手で、市販の出汁に入っている煮干しも苦手なので、鰹節と昆布でとったシンプルな出汁を常備しています。といってもプロのように鰹節を削るところから作るのは大変だから、市販の削り節を使って時短に。料理の先生に、食材は値段が高ければいいわけではないと教わったので、鰹節や昆布はスーパーで買えるものを。十分、いい出汁が出ますよ」

一度に大量に作って500㎖のペットボトルに小分けし、冷凍庫に入れていつでも使えるようにスタンバイ。「麺類も大好きでよく食べているので、出汁にはこだわりますね」

手を抜くところと、丁寧にするところのバランスを上手にとるのも、無理なく楽しく料理する工夫です。

大鍋に水を入れ、昆布を一晩つけておく。鍋を火にかけて沸騰したら鰹節を入れて、1〜2分で火を止めてふきんで濾す。「煮出しすぎると味がにごるので、手早く行うのがコツ」

鰹節は「にんべん」の削り節がお気に入りだそう。「クセがなく、澄んだ味わいの出汁に仕上がります」

昆布は使いやすいように小さくカットして可愛い缶にストック。「お鍋をするときも少し入れると味に深みが出ます」

調理道具もプロ仕様!「やっとこ鍋はスタッキングできて収納にも便利。手前の雪平鍋は30年愛用しています」

出汁にプラスアルファの味付けで作れる栄養満点「鶏団子入り麩めん」

つるつるしたのどごしのお麩の麺を使った1品。出汁がきいているので味付けは、「塩、薄口しょうゆと、酒、みりんをほんの少し足しただけ」といたってシンプル。作って冷凍しておいた鶏肉の団子でタンパク質もプラス。

本誌の撮影と同時に「鶏団子入り麩めん」の作り方を撮影させていただいた動画が公開!合わせてご覧ください。

『クウネル』2023年7月号掲載 
写真/奥村康人、取材・文/矢沢美香

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『クウネル』No.121掲載

料理好きな人のいつものごはん

  • 発売日 : 2023年5月19日
  • 価格 : 980円 (税込)

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