飛田和緖さん、料理がラクになる“半仕込み”がスゴイ!絶品トマト丼&なすトースト【中編】
毎日のご飯やお弁当作りに常備菜を駆使していた飛田和緒さん。今では常備菜まで作りこまない〝半仕込み〟にシフト。その半仕込みによる絶品レシピ4つを公開!
目 次
PROFILE
飛田和緖/ひだかずを
料理家。東京都生まれ。高校3年間を長野で過ごす。現在は神奈川県の海辺の町で夫と暮らす。日々の生活から生まれる、素材を生かしたシンプルな料理に定評がある。近著は『おいしい朝の記憶』(扶桑社)Instagram:@hida_kazuo
”半仕込み”はほんのひと手間。 料理も気もラクに
「買い物から帰ったら、野菜や肉を袋やパックから出し、半仕込みをして冷蔵庫へ。そうすれば、いざ料理をしようとなったとき、『ここまでできているんだ』とひと安心。ひとりでも料理をする気になるんです」
夫は相変わらず出張が多く、「ひとり暮らしのようなものです」と笑う飛田さん。そんなときの強い味方が半仕込み。特に夏の間によく作るのが、湯むきトマトとレンジなすだそう。
「実は、トマトの湯むきをするようになったのは最近のこと。年齢のせいか、トマトの固い皮が気になるようになって、湯むきをしたほうがおいしいと思うようになりました。もちろんそのまま追熟させたり、丸ごと冷凍したりもしますけれど、湯むきトマトにするのは単純に私の好みです」
いちばん好きな食べ方は、炊きたての熱々ごはんに冷たい湯むきトマトを丸ごとのっけて、スプーンでくずしながら食べるトマト丼。
「トマトのジュースがだし代わりになって、冷茶漬けならぬトマト茶漬け。夏の暑い日の最高のご馳走です」
レンジなすは、こんがり焼いたトーストに割いてのせるだけ。「本当に簡単でおいしくて、大好きなんです。夫に出せば、『え?これだけ?』と必ず言うに決まっていますが、私は十分満たされます」
口あたりがよく味も入りやすい「湯むきトマト」
◎材料(作りやすい分量)
トマト6個、塩少々
◎作り方
1.トマトは包丁でヘタをくりぬき、十字に切り込みを入れる。
2.鍋にたっぷりの湯を沸かし、1を1個ずつ入れる。皮がめくれたら引き上げ、すぐに氷水につけて皮をむく。
3.手に塩を広げてにすり込み、保存容器に入れる。
*冷蔵庫で3〜4日保存可能。
アレンジレシピ「トマト丼」
◎材料(1人分)
ご飯茶碗1杯分、湯むきトマト1個、 塩少々、 しょうゆ適宜、オリーブオイル適宜
◎作り方
1.茶碗に炊きたてのご飯をよそい、湯むきトマトをのせて塩をふる。
2.スプーンでトマトをくずし、好みでしょうゆやオリーブオイルをかけて混ぜながらいただく。
※かつおぶし、ちりめんじゃこ、釜揚げしらす、大葉のせん切りなど、トッピングはお好みで。ポン酢や麺つゆでも。
◎その他のアレンジ
・だし汁漬けにして。
・パスタにからめて。
・お味噌汁やサラダの具に。
・刻んでカルパッチョや冷奴にのせて。
・刻んで卵炒めに。
「レンジなす」は見た目も美しくジューシーに
「レンジなす」の作り方
◎材料(作りやすい分量)
なす5本、塩適量
◎作り方
1.なすは包丁でヘタを切り落としてガクをむき、ピーラーで皮をむく(皮はとりおき、きんぴらにする)。
2.5分ほど水にさらし、1本ずつ塩少々をすりこみ、それぞれラップに包む。
3.電子レンジで2を5分ほど加熱し、手でさわってやわらかくなっていたら、ラップごと水につける。
4.粗熱がとれたらラップをはずし、ペーパータオルを敷いた保存容器に入れる。
※冷蔵庫で 3〜4日保存可能。
アレンジレシピ「なすトースト」
◎材料(2人分)
食パン2枚、レンジなす2~3本、マヨネーズ好みの量、黒オリーブ(4等分の輪切り)4個、ケイパー16粒、イタリアンパセリ(葉を刻む)4枝、黒こしょう適量、オリーブオイル適量
◎作り方
1.食パンをトーストし、マヨネーズを塗る。
2.レンジなすを割いてにのせ、黒オリーブ、ケイパー、イタリアンパセリを散らして黒こしょうをひき、オリーブオイルを回しかける。
◎その他のアレンジ
・そのままごまだれなど好みのたれをかけて。
・炒めものに。
・スープやサラダに。
・梅しそなど和え物に。
・細かく刻んで炊き込みご飯に。
飛田和緒さんの“半仕込み”【前編】はこちら
『クウネル』2023年7月号掲載
写真/加藤新作、取材・文/和田紀子、編集/黒澤弥生
SHARE
『クウネル』No.121掲載
料理好きな人のいつものごはん
- 発売日 : 2023年5月19日
- 価格 : 980円 (税込)