飛田和緒さん直伝、いつものごはんが時短&おいしくなる料理のコツ“半仕込み”とは?【前編】

料理家や料理店などを主宰している、料理のプロたちに、料理作りのポリシーと、現在の食のスタイル、おなじみのメニューが格段においしく作れるコツなどを伺いました。人気料理家・飛田和緒さんの「常備菜まで作りこまない〝半仕込み〟」とは?

PROFILE

飛田和緒/ひだかずお

料理家。東京都生まれ。高校3年間を長野で過ごす。現在は神奈川県の海辺の町で夫と暮らす。日々の生活から生まれる、素材を生かしたシンプルな料理に定評がある。近著は『おいしい朝の記憶』(扶桑社)Instagram:@hida_kazuo

新しい食スタイルには「半仕込み」がちょうどいい

飛田和緒さんのインスタグラムに3月までアップされていた毎日のお弁当と車内飯(娘を車で駅まで送っていく間に車内で食べる朝ごはん)の、なんとバラエティ豊かでおいしそうだったこと!今春、娘が大学に進学して家を出るまで続いたお弁当作りは16年、車内飯は8年。それを支えていたのが常備菜でした。

「余裕があるときにフライや肉団子をまとめて作って冷凍しておいたり、野菜のおひたしやきんぴらなど、そのままでも、アレンジもできる調味済のおかずが常に冷蔵庫に2~3種類はありました。それが日々のご飯はもちろん、お弁当でも活躍してくれて、ずいぶん助けられましたね」

とはいえ、娘が成長するにつれ、お稽古事などで家でご飯を食べないことが増えてくると、常備菜を食べきれず、逆に負担に感じるようになったとか。そこで、最近はおかずとして完成させる手前の、切っておく、茹でておく、塩をしておく、オイルで和えておくといった最低限の仕込みをした状態で保存するようになったそうです。

「新鮮なまま長くおいしく食べられますし、ゼロからのスタートではない分、時短にもなり気持ちもラク。その日の気分で味つけも調理法もいかようにも展開できるので、娘が巣立った今は〝半仕込み〟に軸足が移っています」

「半仕込み」の利点

・新鮮なまま、長くおいしく食べられる。

・気楽に、短時間で料理が作れる。

・展開する料理のバリエーションが広がる。

半仕込みしたものは、『野田琺瑯』のホウロウ容器やステンレスのバット、『アイラップ』などのポリ袋で保存。

『GE』の冷蔵庫には、自家製調味料や保存食、半仕込みの食材がぎっしり。「今後はもう少しすっきりするはずです」

保存容器やお弁当箱は吊り戸棚にまとめて収納。同じサイズや形のものは、蓋と本体を分けて収納すれば省スペースになる。

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『クウネル』2023年7月号掲載 
写真/加藤新作、取材・文/和田紀子、編集/黒澤弥生

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『クウネル』No.121掲載

料理好きな人のいつものごはん

  • 発売日 : 2023年5月19日
  • 価格 : 980円 (税込)

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