【松永加奈のフランス便り61】ふしぎ日本語in Paris。パリのスーパーで見かけた「ずめこ」の正体は?!

松永加奈 日本モチーフ

在パリ6年のクウネル・サロンメンバー松永加奈さんのフランスレポート。今回のテーマはパリの街で、ふいに出合う不思議な日本語や日本モチーフについて。「おや??」と思わず苦笑してしまうことが多いそうですが、日本で出回る英語やフランス語の表記だってきっと……。

パリの街でときどき見かける”日本語”や日本モチーフのデザイン。ヨーロピアンな雰囲気の中で自国のものに遭遇するとちょっと嬉しくなって「おっ!」と足をとめることもしばしばです。

こちらはデパートのイベントで作られたTシャツ。アニメキャラや日本語が書かれたTシャツは「UT」の登場で、着ている人をよく見ます。

フランス人は「醤油かけごはん」が好きだそうで、こういった甘い「ごはん用だれ」が売られています。お寿司にもお醤油をたっぷり。

こういったデザインのTシャツにもときどき遭遇。意味を知っての着用か、ひらがなと感じの組み合わせがお気に入りなのか、どちらだろう?

とにかく「SUSHI」は大人気。お菓子や料理を作る専用キット(?)でも何パターンかの寿司セットが。どれも握りの型はマストアイテム。

/

「SHIITAKE」「KAKI」「WASABI」などは、日本名がそのまま表記された食材の代表格。「MACCHA」「TOFU」は、和を感じるワードとしてだけでなく、人々のヘルシー志向を刺激する存在だそう。また、最近メニュー名でよく見るのが「TATAKI」という言葉。その名の通り、肉や魚の”たたき”のことで、実際にお客さんがその調理方法をどのくらい理解しているかは分かりませんが、フュージョン料理として定着している印象です。そして、つい目線を送ってしまうのが、日本語やマンガのキャラクターがデザインされたファッションアイテム。日系アパレルメーカーが展開するアニメキャラのTシャツはメジャーですが、「浮世絵」(特に富岳三十六景)プリントのものを若い人が身に付けていることも。他にも日本語入りの雑貨など、日本好きな人ではなくても、好きなデザインの1つとして取り入れているようです。

浮世絵人気が高いフランス。Tシャツやエコバッグ、トートバッグにプリントされているのをときどき目にします。

辛いものが苦手なフランス人ですが、ワサビは別なのか、調味料以外にもこんなものが。一見、ピスタチオクリームのようなビジュアルですが…。

買ってみたところ、抹茶のようなグリーンがどっさり!そしてものすごいムラ!ちなみに味は、、とりあえず辛くて、遠くにワサビの風味があるような?

スーパー(MONOPRIX)のPB商品の蕎麦。パッケージに「JAPON」の文字はありませんでしたが、中の帯には「特選」「手延」…絶対手延べじゃない。

日本のカニカマは「surimi」という名前で各メーカーから売られています。縦にさけるところも、味も見た目もカニカマと同じです。

フランスだけでなくヨーロッパに流通するお菓子「nippon」。チョコがけのお米のスナックですが、なぜこの名前?お米だから?

フランス「ブラント社」の炊飯器(多分)には、はっきりと「寿司」の2文字が。「米=寿司」のイメージ?本体のカラーリングもなんだかすごい。

/

一方、日本語の使い方(訳し方)やお店の内装で「どうしてこうなった?」と首を傾げることもいっぱい。特に赤ちょうちんをぶらさげて「日本料理」を謳っているお店では、店名からメニューまで謎が多く、大抵はアジア料理が一堂に会しています。店内には富士山や力士のポスター、日本の人形、折り鶴…。それでも、長年フランスに住んでいる日本人の方いわく、「”誤解を招く日本風”はこの数年でずいぶん減った」のだそう。もちろん、日系のお店や日本に造詣が深い人が携わっている場合そういったことはないので、「正統派の和食」を選ぶ人はそちらへ。ちなみに、みんな大好き「お寿司」については、各国で”オリジナリティの高い日本料理”として君臨し、フランスもしかり。でも、フランス人が美味しそうに、それもお醤油をたっぷりかけて食べている様子を見ると、アレンジを加えるという意味では「確かにこれもフュージョン料理だな」と思うようになりました(私は食べませんが)。

炊飯器とセットのお寿司のレシピに載っていた「カッパ巻き」。フランス語の直訳は「キュウリの寿司 。お米、海苔、キュウリ…うーん、素材は正しい。

「え、ずめこ?!」と思って本体を見たら「米酢」。こめず、こめず…ずめこ?

某ファストファッションのお店にて。もうつっこみどころしかないのですが、とにかく猫と寿司が好きな人がデザインしたに違いない。

チェーン展開する寿司店である時期売り出した、おそらく日本風のサンドイッチ。表記は「SAND」ではなく「SANDO」(サンド)。日本語へのこだわり?

日本をイメージしやすいのかもしれませんが。こういった日本人から見るとちょっと微妙なパッケージもまだ健在。商品はワサビスナック。

日本料理(鉄板焼き)のお店。看板の書体がばらばら、店名の由来、なぜ「TIGERS」ではないのか…気になること満載。

日本の都市名(東京、神戸など)をつけた日本料理店はたくさんありますが、こちらは「木曽路(KISOJI)」ツウだなと思いきや「KISORO」!

/

日本でも外国でも、他国のものを”我流”で取り入れると意外性が生まれるので、フランスでもたまに「こんな表現になるんだな」「これが(フランスでは)かっこいいんだな」と知って驚くことがあります。先日カフェで、店員さんが自分の首に彫られた文字を「大好きな日本語なんだ!形もかっこいい!」とテンション高めで見せてくれました。そこには「友情」の2文字が。ぜひその熱い思いのまま、言葉の意味を、周りのみんなに正しく伝えて欲しいと思ったのでした。

キーワード