【パリマダムの買い物ルール②】「残りの人生は短いので、クラシックな着こなし以外も楽しみたい」

世界各国での生活を経て、今はパリにて自分の時間を取り戻しつあるジェラルディンさん。昔は欲しいものを買いすぎていたと言いますが、今はスマートショッパーになり、自分が納得したものしか買わないのだとか。今回は、心の豊かさやバランスを保つために役立つ、パリマダムの買い物事情を購入品を交えながらご紹介します。

好きなものをこだわって選び、それを買うのは幸せなこと。

ジェラルディン・フォーブルさん (元トレーダー)

メゾン マルタン マルジェラで購入したばかりのワンピースを着て、ポートレートに収まってくれたジェラルディン・ フォーブルさん。

「肩の部分がアシンメトリーなデザインがフェミニンで気に入りました。私は20年以上、金融畑で仕事をし続け、2001年まではロンドンでトレーダーをしていたんです。その後、起業したのですが、 あまりに働き過ぎて体を壊した経験も。今は自分の時間を取り戻しつつ、企業のための社会学の勉強をし直したところなんです」 。

サントノーレの自宅近くのマルシェで購入。3カ月前に腕を怪我して、着られる服が制限されたので「ポップな帽子で気持ちをあげよう」と。

ジャガー・ルクルト〝レベルソ〞の腕時計。16歳からつき合って結婚したという夫と、22歳のときにお揃いで購入。

数年前から集め始めたバカラのクリスタルグラス。あえて色を揃えず、いろいろな色や形のものを、友人を招くタイミングで2客ずつ購入。

香水のセレクトショップ「JOY」で購入。天然香料を使った希少価値の高い香水に出合える店。

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ロンドンとパリだけでなく、UAE、インド、オーストラリアで生活した経験のあるジェラルディンさんは、「好きなものを身につけたり、美しいものに囲まれて暮らすことは、心の豊かさやバランスにつながっていると思います。 そういう意味で、私にとって買い物はマスト。一生懸命仕事をして、そのご褒美で好きなものを買う。それが許される環境の自分は、幸せだと感じます」。

買い物好きとはいっても、むやみに欲しいものを買うのではなく、年齢とともにその方法はスマートに。

「安いからとか、そこそこ気に入ったから買うのではなく、自分が納得できたものしか買わなくなりました。だから若い頃に比べたら、絶対数は減っています。今は長く使える質のいい品か、飽きがこないデザインかと考えるので、必然的に好きな店にしか行きません」。

有名な競売場ドゥルオーでひと目惚れした写真。買った後、有名なLucien Clergueの作品と知ったそう。額装し、バスルームの浴槽の上にかけたので、毎日のバスタイムが充実。

プラダの赤いセットアップ。ワードローブはモノトーンの服が多く、色ものを着るようになったのはつい最近。「残りの人生は短いので、クラシックな着こなし以外も楽しみたい」。

パレロワイヤルのイタリア人デザイナーの店で購入。モノトーンの服とあわせてアクセントに。

セリーヌのコート。4~5年前の買い物。ジーンズにあわせるだけで、着こなしをおしゃれに見せてくれる。

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たとえばインテリアはアンティークが好きなので、クリニャンクールの中でもたくさんの家具屋が並ぶポールベール地区。店舗だったら、インテリアショップの「SILVERA」や「sentou」。

ファッションアイテムならパレロワイヤルの「EPICÉ」 やサンジェルマンのグルネル通りの靴店などと決まっています。「好きなブランドはプラダ。モダンで美しくて上質。クリエイティブで個性的だけど、コーディネートも楽です」。

かなりのこだわりを持って買い物をするジェラルディンさんに、何か失敗したエピソードは?とうかがうと。

「大きな失敗はないんだけど、人生を振り返って買い過ぎだったと反省はしています。現在のワードローブもかなり高級なものが中心ですが、収入が多かった頃、 気持ちが大きくなって分不相応のものを購入したことも。また数々の買い物から、いくらデザインやテイストが好きでも、自分に似合わない服が存在するということも勉強しました。だから今の私はかなりのスマートショッパーではないかと自負しています」。

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好きを貫く。全財産をかけて、50歳で第二の人生をスタートしたパリマダムの挑戦。

『ku:nel』2016年11月号掲載

写真 篠あゆみ/コーディネート 石坂紀子/編集・文 今井 恵

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