我が青春の’70年代。『グリース』を観て、ポニーテールにしたあの頃の映画音楽。

石黒さん サントラ

私たちが青春を謳歌した70年代はハリウッドの青春映画の黄金期。遠いアメリカへの憧れをかきたてる佳作が数多く生まれました。〈クウネル・サロン〉プレミアムメンバーの石黒美穂子さんも、多くの映画から憧れをかき立てられたそう。そして、それらの映画のサントラを聞くと、そのころの懐かしい思い出が鮮やかによみがえると話します。

断捨離後に残ったCD

暮らしを整えるなかで、以前より断捨離を繰り返していたCD。昔は六本木『WAVE』や渋谷『HMV』などに出向いては気になるCDを買い求めていて、かなりの数のCDライブラリーになっていました。でもスペースには限りがあり、引越しや模様替えのたびに断捨離を繰り返し……。そして、現在、手元に残っているのはお気に入りの中でも特に思い出深いCDばかりです。

『追憶』は私の好きな映画のひとつで1973年公開のアメリカ映画。大学のクラスメートのハンサムで優等生のハベル(ロバート・レッドフォード)と政治への関心が高く、自分の考えを曲げられないケイティー(バーブラ・ストライサンド)の二人の愛の遍歴。第二次世界大戦やハリウッドの赤狩りなどの政治的な時代背景も相まってドラマチックに描かれています。

映画は戦前から戦後にかけてのファッションも見どころです。

懐かしいCD盤。令和になって見たことがない若者も増えているんだとか。

/

私が初めて見たのは中学生の頃のリバイバル上映で今まで数え切れないほど観ていますが、その時々の自分の状況で、改めて気づいたり感じたりすることも多く、何度観ても新しい発見があります。

映画の主題歌「The Way We Are」は79年にネスカフェのCMソングとして使われているのでクウネル世代ならきっと聴いたことがあるはず。ネスカフェのCMは当時としてはかなりおしゃれな映像でしたね。王道のバラードソングは映画を知らない人にもきっと懐かしい曲ではないでしょうか?

幼心にときめいた洋画たち

小学生時代はテレビの吹き替えの洋画放映が何よりの楽しみで『ひまわり』『禁じられた遊び』『アラビアのロレンス』など名画と呼ばれる映画に深く感銘を受けました。

そんな中でもとりわけツボにはまったのは小学3年生の時に観た『小さな恋のメロディー』。可愛い制服やバッグのスクールファッション、公立学校なのに女子はバレエの授業があったり、学校をズル休みして遊園地に行ったり、最後はクラスメートに祝福されて結婚式を挙げるなんて普通の小学生の私には夢のようなストーリー。

流行りのシティーポップにも通じるメロウな楽曲が詰まったベスト盤。

ベスト盤は二枚組で聞き応え十分です。

/

映画全編に流れるビージーズの曲がピッタリとマッチしていて、ロンドンの日常生活や学校生活を羨ましく思い、海外生活に初めて憧れを抱いた映画です。家族ができてからは親目線で観ると全く違う印象を受けて、自分が大人になり、親になった事を実感しました。

フィフティーズ映画に影響を受けて

多感な中高生になると音楽やファッションにも興味が湧いてきて、映画を観てはインスパイヤされてばかり。フィフティーズカルチャー満載の『アメリカングラフティー』や『グリース』を観て、ローラースケートを始めたり、ポニーテールにしてみたりと若さに任せて何でもトライの日々。

しかし、『サタデーナイトフィーバー』は18歳未満だったのでディスコに行けず、真似出来なくて悔しい思いをしたのを覚えています。

何年か前にテレビで放映されていたのでワクワクして観たのですが、そこには人生の挫折やアメリカの格差社会の問題が隠されていて、表面的なディスコ文化だけではなかったことに気づきました。劇中のダンスシーンのビージーズの曲は胸弾む、足取りも軽やかになるディスコサウンド。

有名なのは「NIGHT  FEVER」「STAYIN  ALIVE」などですが他の曲も全部好きな曲ばかりでダンスシーンも思い浮かびます。個人的にはエンディングで流れる「HOW DEEP IS YOUR LOVE(愛はきらめきの中で)」は今でもラジオで掛かると聴き入ってしまうお気に入りソング。

母のクローゼットにあったリアルフィフティーズのアンサンブルのトップス。コーディネイトに活用していました。

18歳になりディスコに行くようになった頃のお気に入りにのネックレスとイヤリング。

「アクセサリーつけ過ぎ」と突っ込みたくなる二十歳の頃、友人宅で。

/

若かりし頃に見た映画を年を重ねて大人になった今、観てみる価値があるのではないかと思っています。また、映画音楽は一瞬で昔の懐かしい気持ちを甦らしてくれる飛び道具としてオススメです。


●石黒美穂子さん そのほかの記事はこちらです
お気に入り服を長く着るコツ。色褪せやシミが気になる服も染め直してリフレッシュ。
贅沢したいのはパジャマ。パリ在住フォトグラファーが、闘病生活を機にプロデュースした上質パジャマ。
自宅にいながら美味しい焼き立てパンが食べられる幸せ。『Pan&』のリベイクパン。
新そばならぬ、新うどん?!初夏に収穫されたばかりの国産小麦を使った「新小麦うどん」。

キーワード