「長く大切に着続けたい手仕事のものや、肌ざわりが良く軽やかなものが好き」と話す平井かずみさんの服の選び方は、「一番着たい物を着る」と潔くはっきりとしています。シンプルな服の中にもアイデンティティが光るコーディネートをご紹介いただきました。
平井かずみ/ひらいかずみ
スタイリングやワークショップ他、草花が日常的に感じられる提案を多くのメディアで展開。seedレーベルでは服、小物のデザイナ ーと組んだ製作も。
https://www.hiraikazumi.com/
Style 01 : ザクロ染めと聞いて、即入手。 ニュアンスを着る。
シルクコットンの優しい素材をザクロで染めた『Tabrik』のワンピース。植物への愛も強い上、「珍しい染め方にも強く惹かれ購入」。
作業時に裾を括った形跡が……。エナメルの靴で素朴さを抑える。 偏愛アイテム、ベストで変調し岡山民芸のがま製バッグを。
Style 02 : 素材に惹かれ、ストーリーにときめく。
「大好きなシルクはノーアイロン、年中楽しむ派」。フューシャ色、 セーラーデザインの『BUNON』のブラウス。『CALICO』のシルクのタイパンツ風。
さらに少数民族の衣装をリメイクした巾着、芭蕉布の素材と同じアバカのハットも「ストーリーに魅せられて」。
Style 03 : 付け襟党。 カジュアルな装いが新鮮に。
「トレーナーにフェミニンさを加え脱スポーティブ」と『TOWAVASE』のニットの付属品、ビーズ刺繍の付け襟を活用して。トーン違いの白でまとめ、「私にとっておしゃれを上げるマジック!赤い靴をプラス」。インドネシアの手工芸のバッグがオリジナリティを強調。
Style 04 : ペールトーン好き。フェミニン具合はハットで調節。
スモーキーカラーやペールトーンは「やんちゃした後、戻る色」。小暮美奈子さんのミディアムもよく着ているブランドでこのブラウスは色、素材の軽さなど好きな要素が重なる。『chisaki×seed』コラボレーションで作った今年のハットで「適宜メンズっぽさを加えます」。
写真/徳永 彩 kiki 取材・文/原 千香子