【マチュア世代の偏愛コレクション】デザイナー・茂木康代さん 職人の手仕事が生み出す「ボヘミアンガラス」の魅力

茂木康代

ヴィンテージジュエリーのコレクターでもあるデザイナーの茂木康代さん。チェコを代表するガラスメーカー「モーゼル」のグラスや花器を集め始めたのは夫の影響なのだそう。「高価なものなので最初は恐る恐る集めていたのですが、どんどん魅了されてしまいました」と語るボヘミアンガラスの魅力を、コレクションと共にご紹介いただきました。

モーゼルのフラワーベース
馬の彫刻が施されたフラワーベースは、手がけた職人のサインが入った貴重な作品。グリーンを生けたアメジスト色のものは茂木康代さんのお気に入り。水玉のようなカットが美しい。
茂木康代
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「お酒好きの夫がモーゼルのグラスを集め始めたら、知人から素敵なコレクションをいくつかいただいて、これを機に集めたいね、と、ここ1年でだいぶ数が増えました。

おもてなし用のカラーグラス
レトロなキャビネットの回転扉を開けると色とりどりのカラーグラスが出現。 来客に好きな色を選んでもらい、とっておきのお酒をふるまうのが夫の楽しみなのだとか。

グラス類は夫、インテリアが好きな私は花瓶を集めています。ふだん仕事でジュエリーを扱っているのですが、ジュエリーのように濁りがないガラスって珍しいんです。

モーゼルは一点一点手作りのため、同じグラスでも厚みが微妙に違ったりしていて、そこもまた味わい深い。」

少しずつ集めてきた 「モーゼル」のグラスやデキャンタ。
少しずつ集めてきた 「モーゼル」のグラスやデキャンタ。手前の銀のトレイに載った6脚のワイングラスは惑星をモチーフにしており、 グラスごとに異なる記号が刻印されている。

1857年にチェコで創業されたガラス工房・モーゼルの特徴は、クリスタルガラスを使用せず、ブナの灰を使ったカリグラス製法を守り続けていること。

「クリスタルガラスは、鉛を使うことで美しくなるらしいのですが、あえてそれを使わず伝統的な技術を大事にしている、その姿勢も好きなんです」

「近い将来、軽井沢にも住まいを設け、 東京と二拠点で暮らす予定です。いつか自分のジュエリーブランドの展示会を開いたりするのも夢ですね。色が美しいモーゼルは、ジュエリーのディスプレイにも使いたい。本場の チェコの工房も訪れてみたいです」

写真/村松巨規 取材・文/吾妻枝里子 再編集/久保田千晴

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