褒め&アドバイスでやる気を引き出し、夫の片づけ偏差値が向上。「やる理由に納得し、リバウンドしつつも改善を続ければ…」

青木美詠子さんのデスク周りの整理術

<クウネル・サロン>プレミアムメンバー青木美詠子さんに収納のコツを教わる連載。今回は、夫の仕事スペースの整理収納について。片付けが苦手だった夫が、すっきりデスク周りを整えられるようになった秘策とは?


予備校講師の夫の仕事スペースを整頓


今回は、夫のデスク周りの整理です。夫は予備校講師。この仕事スペースで予習したり、オンライン授業も行っています。ここは2階のベッドルームと同じ部屋で、この反対側にベッドがあります。ひと部屋を広くしたくて、間に壁はつくりませんでした。

たまに私が寝てる明け方に夫が仕事したい時は、1階のリビングにノートパソコンを持っていく時もありますが、他は問題なく、ふたりともこの開放感が気に入っています。

さて、夫は元々片付けが得意ではなく、独身時代は大量の物が床に散乱していた人。それが私の助言を聞いたり、できなかったり、を繰り返し、年々きれいさを保てるようになってきました。

とはいえTOP写真は、春恒例の大片付けから数ヶ月。またこれ以外に3階の小屋裏に膨大な参考書やプリントがあり、よく使う資料だけ2階におろすので、スッキリしているのですが。


本棚整理の鉄則は「全出し&選別」


まず片付けは、本棚の「全出し」から。夫はもう私のセリフを覚えていて「まず全部出すんですよね~」と言いつつ、本をせっせと外へ。

青木美詠子さんの収納棚の整頓術は全部出すこと
本棚は、結婚時に『ウッドユウライクカンパニー』でオーダー。
本棚はカーテンですっきりさせる
オンライン授業では背景に本が映ってはいけないようで、カーテンを(この写真上でも参考書があるため、ぼかすアプリを使用しています)。
カーテンを用いた収納棚の整頓術
以前も私がつくったリネンカーテンを掛けていましたが、1枚で上を固定していたので、夫は手で持ち上げても内部が見にくかったよう。それで本棚が「開かずの間」になり、外に本があふれる一因に。解決策は「さっと左右に開くしくみだ」と思いつき、軽いガーゼ(前の家で使用)にしたら、取りやすさと目隠しが両立したようです。
収納棚の整理
カーテンの設置には、まず金属パイプをネット購入(長さカット依頼)。そして本棚を傷つけないよう、90度の金具を両面テープで角に。その穴にリボンを通し、パイプを吊るします。布はそのパイプに掛けてあるだけ。
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整理の話に戻ると、本棚を空にしてから数日、夫が本を選別。段ボール5箱分を「ブックオフ」へ買取送付しました。再び棚に入れる際は、「7割ぐらいにしとかないと、すぐあふれるよ。あと、一番よく使う本を一番取りやすい場所に置いてね」と助言しました。


仕事後、机を片付けるまでが、業務です


テーブルは何も置かずにスッキリ
大きく変わった机上。1日の終わりには、いつもパソコンだけ。机は『ヒノキクラフト』でオーダー。

机の上は、物がごちゃごちゃ山積みだったのが年々改善してきました(いつか、その過程も)。さらに去年、私が次のように助言。

「机を片付けるまでが業務の一環と思って、1日が終わったら面倒でも全部ファイルとかに入れて、机をスッキリさせとくと翌日ラクだよ。それで10分とか余計に時間がかかっても、探し物もないし、その先全部が効率よくできるし」と言ったら、常にこの状態に!

この継続には私も驚愕。「やる理由に納得し、リバウンドがあっても改善を続ければ、人は変われるのだ」と確信しました。

初購入のキャビネット
机上の物のなさに貢献したのが、初購入のキャビネット(上はコピー機)。元々入れる場所が少なかったのも、乱雑さの原因でした。また不要な紙類はすぐ紙袋に入れ、資源ゴミへ。捨てやすいそう。
無印良品のPPファイルボックス スタンダードA4用
たまたま買った『無印良品』の<PPファイルボックス スタンダードA4用>が、すぐ使うファイルに便利らしく、買い足しを頼まれました。「取りやすさを自覚する」のは、いい傾向です。中身が倒れてたので、ブックスタンドを入れて。
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こうして毎年、夫の片付けの成長は続き、「すごいね~!」「えらい!」と派手にほめて伸ばしています。

自分以外の人の片付けで、私が大事と思うのは「本人が理由を知って、手を動かすこと」。「この理由でこうしたほうがいいんだな」とわかれば、次回につながります。

反対に誰かが全部を片付けてしまうと、本人は何も変わっていないので、リバウンドの確率が高いかと。家族の片付けは「助言を与えつつ、本人がやる(時折一緒に)」でどうでしょう。

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この記事の
プレミアムメンバー

青木美詠子

1963年生まれ。整理収納アドバイザーの資格をもち、不定期にさまざまな自宅セミナーを開催。個人へのお片付けサービスも行う。著書に『あおきみさんち、家を買う。』(マイナビ出版)など。長年実践する「冷えとり」に関する著書も。
https://www.aokimi.com/
Instagram:@aokimieko1616

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