初公開!2匹の猫と気ままに暮らす小泉今日子さんのマイホーム【中編】

「光を感じ、風が通る部屋」が好きだと言う小泉今日子さんのお部屋を訪問。明るい光が降り注ぐ心地よい部屋で迎えてくれたのは、笑顔の小泉さんと愛嬌たっぷりの2匹の猫。アイドルデビューを機に、15歳からスタートした住まいの履歴と57歳の今の暮らしについて、お話を伺いました。

PROFILE

小泉今日子/こいずみきょうこ

歌手、俳優、タレントとしてマルチに活躍。近年は舞台や映画のプロデュースも手がける。東京・本多劇場(7/27~8/6)を皮切りに、愛知、富山、岐阜で舞台『ピエタ』の公演を控える。

多くの引っ越しを経て辿り着いた今の自分にちょうどいい部屋

初めての一人暮らしは、会社が用意した赤坂のマンション。「ファンに見つかってしまうと引っ越さなくちゃいけないので、若い頃は2年ごとに引っ越していました。原宿で何度か引っ越して神泉へ。20代後半は会社が所有していた田園調布の一戸建てに幼馴染と住んでいました。5部屋もある広い家だったので、居候が住み着いたり、彼氏と喧嘩した母親が一時的に住んだこともあったり。シェアハウスみたいで楽しかったな」

「黒猫同盟」という音楽ユニットを組んでいることもあり、家の中には黒猫グッズがたくさん。黒猫のイラストが飾られたコーナーは小福田さんのお気に入りスペース。

29歳から9年間の結婚生活を経て再び一人暮らしに。再出発のパートナーとして小雨ちゃんを迎え、仕事に飲みにと充実した日々を送っていた中、知り合いが葉山のマンションの借り手を探していると聞いてすぐに挙手。都内を離れて海辺の街へと引っ越します。

「海の近くで静かに暮らす生活を、人生の中で一度経験してみてもいいかなって思ったんです。車がないとどこにも行けないし気の利いたお店も何もない。不便だけど、窓からは海が見えて波の音が聞こえる。仕事がある時以外はほとんど東京に行くこともなく、なんだか猫と2人で秘密の生活をしているみたいでした。50歳になったら今までとは違う人生を歩みたいと思っていたので、40代半ばで葉山で暮らしてみた3年間は、その移行期間みたいなものだったのかもしれません」

「事務所に行く時はいつも自転車。新宿まで行くこともありますよ」

NHKの朝ドラ『あまちゃん』の撮影が決まり、葉山から都内に毎日通うのは無理、と再び都内に戻ります。

「その頃上の姉が癌で闘病中で、姉の病院の沿線、かつNHKに歩いて通える渋谷に、広めの部屋を借りました」闘病中の姉の家族も泊まれるようにと借りた渋谷のマンションですが、引っ越した翌年の冬、残念ながらお姉様はご逝去。

その後しばらく居候していた後輩も出て行くことになり、もう少しコンパクトで会社に近い家を、と今のマンションに引っ越してから、今年で5年目になるそうです。

「この家は電車のアクセスがすごくいいので、電車移動が増えました。ある時キックボードで渋谷まで行ってみたら疲れちゃって。キックボードはその場で知人にあげて、思いつきで自転車を購入し乗って帰りました。それから事務所に行く時はいつも自転車。新宿まで行くこともありますよ」

15歳で実家を出て、多くの引っ越しや人生の変遷を経た57歳の今もなお、エネルギーに満ちている小泉さん。

「本来は何もしないでダラダラするのが好きなんです。猫と一緒にリビングのソファに寝っ転がって、推しの動画を見ているのが幸せ。自分のために素敵に暮らしたいという欲はあまりなくて、だからこそ仕事を詰め込んで忙しくしているのかもしれません」

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『ku:nel』2023年9月号掲載 撮影/柴田フミコ、ヘア&メイク/石田あゆみ、取材&文/吾妻枝里子

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『クウネル』No.122掲載

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