パリでは若い女性より、50代以降のマダムたちの方が断然おしゃれ!なぜなら長年の経験で、しっかり自分のスタイルが確立されているから。 この春のコーディネートを見せていただきながら、ルシル・レニーさんの春のおしゃれ計画をうかがいました。
ルシル・レニーさん
スタイルコーチ&エディター
モデル、編集者、雑誌『ファム・ アクチュエル』編集長を経て、現在はファッションアドバイスの仕事を。
Instagram: @lepingleduje
フランスで昨年11月に発売された、50代に向けたファッションガイド『CHIC!』の著者であるルシル・レニーさん。
「年齢を重ねれば重ねるほど『何を着たらいいの?』と迷うことが多くなる気がして、そんな方々のおしゃれの目安になればと思って本を書きました。私のおしゃれルールとしては、若作りは絶対にNG。かといって何もしなくていいのは若い頃だけ。今それをすると貧相に見えます。たとえばシャツとデニムのシンプルコーディネートをするのなら、アクセサリーでバランスを取る必要があるんです」 と、なるほどのアドバイス。
実は、ルシルさんはモデルとしてキャリアをスタートさせ、編集者になり、女性誌の『ファム・アクチュエル』の編集長も務めたという経歴の持ち主。
「今はパーソナルスタイリングやワードローブの整理など、ファッションアドバイザーをしています」
自分自身が好きなファッションはボヘミアンシック。パリで人気のヴァネッサ シワードやクロエ ストラを始め、A.P.C. やスールがお気に入り。
「フランスの若いブランドへの応援の意味も込め、ファストファッションではなく、そういうブランドを選んで服を買っています。あまりに高すぎるハイブランドは買いません」
洋服選びにおいて、若い頃と変わったことは?と聞くと、「丈はやっぱり長めを選ぶようになりました。でもこの春はグリーン、イエロー、少しくすんだ赤など、華やかな色にもトライしたいと思っています」
●フランスマダムの春のおしゃれ計画、そのほかいろいろ
◎ トレンドは参考までに。上質な一品をメインにしたシンプルなスタイル
◎昔も今も変わらない、マスキュリンさとフェミニンさをミックスしたスタイルで
◎白をベースに、アクセサリーでマニッシュ&ボーイッシュにきめて
◎ヴィンテージ×プチプラで楽しむ、カラフルなボーイッシュ スタイル
◎サステナブル&エコロジカルを自然に楽しむマリアさんのクローゼット
『ku:nel』2020年5月号掲載
写真 篠 あゆみ / コーディネート石坂紀子 / 編集・文 今井 恵