ロックダウンをきっかけに最愛の彼と暮らすことに。週末はちょっとしたプチ旅行。子供についてたくさん考えた末に、選んだのは子供のいない人生。彼との生活は順風満帆、いろいろな生き方があってもいいと思います。そんなヴァネッサさんの生き方をお送りします。
ヴァネッサ・コラレッティさん
セールスコンサルタント
マーク・ジェイコブスやフランスのファッションブランドで働いたのち独立。ロックダウンを機に、16区にあるパートナー、ジャン・フィリップさんのアパルトマンで暮らす。
テラスでくつろぎ、グラスを合わせる姿には、何年も連れ添ったような信頼感が見えるふたり。「いえいえ、彼とはロックダウンをきっかけに、まだ暮らし始めたばかりなの」と語る、ヴァネッサ・コラレッティさん。フリーランスのセールスコンサルタントで、LVMHやサンローランなど、リュクスなファッションブランドが顧客。
「パートナーのジャン・フィリップとは、もう2 年ぐらい付き合っています」 。出会いのきっかけは、友人が「ふたりは気が合いそう」と紹介してくれたこと。「彼と付き合う前、実は2年ほど恋人がいない期間があったんです。その前に3歳と5歳の子供を持つ男性と8年間一緒に暮らし、子育てもしていたんだけど、彼との関係にあまりいい思い出がなく、疲れてしまって」
「人生で初めて“ひとり身”の期間を体験していました」 。その間は仏教のワークショップに参加したり、自分への投資期間と考え、内面や外面磨きに時間を費やしました。オンラインのデートサイトに登録し、デートもしたものの、パートナーは不在。「自分磨きをしたことで自信が取り戻せ、そんなタイミングで彼と出会えました」 ジャン・フィリップさんとはマリンスポーツという共通の趣味もあり、週末を利用した小旅行、またブラジルやスリランカ、カンボジアなどへも旅したそう。
「彼は離婚して相手との間に成人した3人の子供がいます。私も子を持つべきかと悩んだことがあり、40 歳のときに、心理カウンセラーを訪ねたんですが、そこで自分は子供が欲しくないという気持ちを確認しました。だから子供のいない人生に後悔はありません」
彼はレントゲン技師なので、ロックダウン中もずっと仕事をしていました。「帰宅した彼と一緒に料理を作ったり、お互いがきれい好きとわかり、生活はうまくいっています。彼は本当に心が広くて誠実な人。まだ言われてないけれど、実は結婚したいと思っているんです」
彼の飼い猫も新しいパートナー
彼が飼っていた猫のイリスとも、ほんの数カ月ですっかり仲良し。「彼と暮らさなければ、猫がこんなにも素晴らしく、撫でているだけで、こんなに心が休まるなんて知らなかった」
開放感のあるテラスで貴重
ロックダウンを機に同居を始めた彼のアパルトマンは、テーブルやソファも置ける広いテラス付き。ここで夕涼みをしたり、仕事をすることで、ストレスもかなり緩和。
『ku:nel』2020年11月号記載
写真 篠あゆみ / コーディネート 石坂紀子 / 文 今井恵
●フランスマダムの離婚シリーズほか
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◎【フランスマダムの離婚物語】「絵に描いたような幸せ」から一転。周りに支えられ、新たに掴んだ幸せ。
◎【フランス流生き方2・前編】66歳で3度目の結婚をし、自分のために生きると決めた女性。
◎【フランスマダムの家庭事情①】心の広い夫とともに、子育て、仕事に全力投球。カリーヌさんの素敵な生き方。