仕事や子育てに追われるうち、いつの間にか疎遠になって……。そんな友情もある中、高校時代の友人たちとずっと交流が続いているという結城アンナさん。〝大切で特別な女友達〟への思いとは?
懐かしい思い出を共有する、
心許せる特別な存在。
写真は、結城さんのある日のインスタグラムにアップされていた1枚。
皆さんのリラックスしたような笑顔がとても印象的ですが、聞けば結城さんがインターナショナルスクールに通っていた高校時代の同級生。卒業から40年以上経つ今も交流が続いているそう。
「たまたまこの日は4人でしたが、イタリア、ハワイ、パリに住んでいる同級生もいて。日本に来るとみんなでランチして、当時、校長先生をされていたシスターに会いに行くんです。コーヒーをごちそうになりながら近況を報告して、シスターに叱られて。それが私たちのルーティーンなんですよ」
50代になってからは、同い年の友人をより身近に感じたと言います。
「卒業後はお互い仕事や家庭のことで忙しいし、たまに手紙やメールのやり取りをする感じでしたが、子育ても一段落してひとりの時間ができると、ふと人生を振り返りたくなるんですよね。それで昔のことを思い出して同級生に会うようになって。同じような環境で育ったから、価値観や考え方も似ているのかしらね。話が合うし、会えば子供の頃に戻ったみたいですごく楽しいの」
気のおけない友人同士、病気や介護のことで助け合うこともあれば、意見
をぶつけ合うことも。
「子供時代を一緒に過ごした仲間って、やっぱり特別な気がするの。長い付き合いの中で、お互いの性格も家族のこともよくわかっているから、隠し事をしてもすぐバレるし、嘘ついても本心を見透かされちゃう。たまにちょっとしたケンカもするけど、次に会うときは何事もなかったように笑顔になれる。自分をわかってくれると思うから安心して何でも話せて、とても心強いのよ」
→後編に続きます。
結城アンナ/ゆうきあんな
1955年、スウェーデン生まれ。日本に居住してからはモデルとして活躍し、俳
優の岩城滉一氏と結婚。60代のおしゃれアイコンとして注目を集め、雑誌やテレビ
でライフスタイルを発信。
『ku:nel』2020年5月号掲載
写真 上原朋也 / 取材・文 矢沢美香 / 編集 河田実紀 Hata-Raku