【50代団地暮らし/後編】こだわりを手放したら、暮らしの楽しみ方が広がりました

都心のマンションから築古団地に引越して、もうすぐ2年になる〈クウネル・サロン〉プレミアムメンバーのCanaria(カナリア)さんに、昨年の「【後編】カナリアさんちのお引越し~築古賃貸を心地よく整えて~」のその後について伺いました。
昔ながらの部屋の造りを、どのように生かして自分好みに整えているのでしょうか。「【50代団地暮らし/前編】階段なし、間取りもいまいちな築35年超えの団地は、意外に快適でした」に続き、後編をお届けします。
1_築古ならではの「押入れ収納」が大活躍
引越し後、玄関と洗面スペースの床にリメイクシートを貼ってプチDIYした状態はそのままで、それ以降、新しく手を入れたところはありません。洋服の収納に使っている押入れに突っ張り棒を設置して、目隠し用の布を取り付けたくらいでしょうか。

「押入れ」があるのが築古の特徴。たっぷり入るのでとても助かっています。
押入れは収納力があり、とても便利です。ただ、中に棚がないことに使いにくさを感じていたので、上段にカラーボックスを設置。そこに、以前から使用しているファイルボックスを入れて活用しています。足りない分は買い足さず、空き箱を利用。きっちり揃えて見た目を整えるというよりも、気軽な使いやすさを大切にしています。
下段には、もともと使っていた収納ケースを。パソコンの箱や重いアルバム、ティッシュやトイレットペーパーなどの日用品、季節家電などを保管しています。

広々しているので、カラーボックスや収納ケースも余裕で収まります。
以前の家より部屋は広くなりましたが、それに甘えて荷物を増やしすぎると次の引越しが大変になるので、なるべくこれ以上ものを増やさないようにしています。特に洋服類が増えがちなので、着られないものや使えないものは潔く処分。まだ使えそうなものは、買い取り専門店に送るようにしています。
移動中に読んでいる文庫本も、増えてしまうものの一つ。小さめの段ボールを「一時保管ボックス」にして、読み終えてから手元に置かないものはこちらへ。いっぱいになったら古本屋さんへ送り、買い取ってもらっています。

昨年末にも宅配買取を依頼しました。さまざまな買い取り業者を利用しながら、ものが増え過ぎないように気をつけています。
2_お気に入りスペースの整え方
私にとって花や植物を飾ることは、若い頃から生活の中で欠かせない習慣です。花を買う、生ける、生け替えをする、そのひとつひとつが何よりのリフレッシュになります。
そのため、室内に「植物を飾るスペース」を確保することはとても大切。季節や気分に合わせて花器を選んだり、並べ方を変えたりして、アレンジを楽しんでいます。
そして、ずっと欲しかったソファは、次の引越し先でのサイズの問題などが気になり、なかなか購入に踏み切れず。そこで、ソファの代わりに〈ニーチェアエックス〉とオットマンを購入しました。
去年、ショールームで実際に座り心地を確認し、前から決めていた「レンガ」という色を選びました。小さなくつろぎスペースですが、今のところ大満足。本を読んだり、テレビを見たり、お茶を飲んだりと、ここでゆったりとした時間を過ごしています。今後は、少しずつこのスペースを広げていきたいと思っています。
また、「引越したら変えよう」と思っていたダイニングテーブルを買い替えました。狭い和室に合うよう、低めのテーブルです。
3_こだわりを手放して見えたもの
今の団地に住んで感じたのは「これまでこだわっていたことは、そこまで重要じゃなかった」ということです。例えば、駅から少し離れていても、バスがあれば不便はありません。以前はおしゃれなマンションにこだわっていましたが、今では古い建物や和室のある空間でも十分に楽しめることに気づきました。
日当たりや収納の広さなど、部屋に対してこだわる点は、まだいくつかありますが、ここに住んだことで住宅の選択肢が増えたと思います。暮らしに「ちょうどいい」を見つける楽しさは、思っていたよりずっと身近にあったのかもしれません。
構成/松永加奈
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カナリア
1969年生まれ。自身のコーディネートや等身大の暮らしを綴ったブログ『Canaria Style』やSNSが、大人の女性たちから人気を集める。不定期で自作のアクセサリーも販売。
https://ameblo.jp/pikoriino/
Instagram:@canaria_rs