【後編】カナリアさんちのお引越し~築古賃貸を心地よく整えて~
いよいよ新居での暮らしをスタートさせた〈クウネル・サロン〉プレミアムメンバー・Canaria(カナリア)さん。昭和の趣き漂う築34年の賃貸団地は、カナリアさんの毎日にどんな活力を与えているのでしょうか。前編『カナリアさんちのお引越し~私たち夫婦が都内おんぼろ団地に住み替えた理由~』につづき、後編をお届けします。
【1】待望の春がやってきた
都内の古い団地に引っ越して9か月。冬を越えて、初めての春を迎えました。わたしたち夫婦の部屋は2階ですが、1階の敷地に植えられた木々は伸びやかに生長して、私たちのベランダの手すりをゆうに越しています。
朝起きてカーテンを全開にすると、銀杏やケヤキの優しい緑が揺れ、さらにこの季節は桜が目に飛び込んできます。前の家は、大きな道路に面していたこともあって、一日中車や人の往来があり、8年間ずっと人目や騒音を気にしながら暮らしていましたが、そこから解放された喜びたるや、もう感動レベルです。
自宅周辺にも、都心とは思えないほど緑が多く、とても癒されます。徒歩数分のところにある巨大公園は、この時季、ピクニックを楽しむ人たちで賑わっています。広大すぎて、まだ全貌を把握できていないのですが、これから少しずつパトロールしていく予定です。
【2】畳生活のススメ
新居の間取りは2DK、和室メインの仕様です。物件探しのときに、あれだけ「ないな」と思っていた畳の部屋ですが、住めば都。南向きのベランダに面した和室の居間で、一日のほとんどを過ごしています。奥行きがあって収納力のある押入れも、大助かりなのです。
じつはまだ、家具をほとんど新調していません。転勤族ゆえ、家具選びはどうしても慎重になりますね。ひとまず、ダイニングテーブルを買い替えて、憧れのソファライフも楽しみたいと思っているのですが、なかなか選べず、そもそもソファを置いてテーブルを配置すると部屋が狭くなってしまうのが悩みどころ。
かわりに、壁を飾るアートポスターをいくつか購入しました。実際に自分の部屋に飾ってみてわかったんですが、絵はもちろんのこと、フレームの印象ってけっこう大きいものですね。木製のフレームは優しく、素朴でナチュラル。ゴールドのフレームは、少し辛口で大人っぽく、モードな雰囲気なので、畳の部屋に艶が加わります。カジュアルコーデにアクセサリーをつける感覚と似ているなと、新しい発見です。
【3】玄関と洗面所の床をプチDIY
賃貸物件なので、大掛かりな改造は難しいのですが、原状復帰可能な範囲でアレンジしたいと考えていました。そこでまずは、玄関と洗面スペースの床に、ネットで買ったリメイクシートを貼ってみることに。
両方とも、レトロでも明るい印象にしたかったので、白系のシートを選択。脱衣所の床のタイルシートは、柄合わせに少し戸惑いましたが、作業自体は楽しく進みました。淡いイエローっぽい色味の洗面台に、ペールトーンのタオルやスツール、一輪挿しの花など、パステルカラーの組み合わせを楽しんでいます。次回は、シックにブラウン系のシートも検討中。
【4】お金としあわせのこと
この団地の部屋に引っ越しを決めるまで、不毛ともいえる長い時間を費やしたことはすでにお話ししましたが、そのときに設定していたMAXの上限値と比較して、実際(いま)のお家賃は、なんと約半分ほどに収まっています。多くの条件を諦めはしたものの、「夫の通勤時間(30分以内死守!)」、「豊富な収納力」、「緑の多い周辺環境」、「南向きのあたたかさ」などは、存分に確保されています。
ちなみにお家賃が安く上がった分の差額は、豪遊するわけでも、散財するわけでもなく、なるべく貯金するようにしています。暮らしの向きは、良くも悪くも、なんら変わりません。それが私たち夫婦の「身の丈」であり、しあわせの形なのだと思います。
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構成/権 佳恵
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プレミアムメンバー
カナリア
1969年生まれ。自身のコーディネートや等身大の暮らしを綴ったブログ『Canaria Style』やSNSが、大人の女性たちから人気を集める。不定期で自作のアクセサリーも販売。
https://ameblo.jp/pikoriino/
Instagram:@canaria_rs