そのサイクルの中で、冬の時期にあたると言われるのが〈逢魔〉〈空亡〉〈未明〉です。占い師によって考え方は少し異なりますが、私は、運気が停滞する〈逢魔〉〈空亡〉の2年間を『空亡期』と呼んでいます。算命学では〈天中殺〉と呼ばれる年回りです。

人生を竹にたとえたなら、この空亡の時期というのは「節」の部分。人生の節目であり、成長のきっかけとなるのです。 ですからこの時期をどう過ごすかはとても重要です。

この2年間の過ごし方次第で、その後の人生がまるで違って来ます。人間的な成長がないままにメリハリのない人生を繰り返す人になるか、努力して次のステージにどんどん上がっていく人になるか。
その大きな分かれ目は、運気の良い時期ではなく、この空亡期の2年間にあるのです。

※現在あなたが空亡期であるか否かは、私のHPで知ることができます。

「空亡期」に入ると、今までとは違ったことが起きていると感じることがあります。理不尽なことに巻き込まれたり、激しい夫婦喧嘩をして心にもないことを口走ってしまったり。また人事異動で不本意な部署に飛ばされてしまったり。占いを知っている人の中には、この時期を恐れている人も多いと思います。

でも、正しい過ごし方さえ知っていれば、全然恐れることはありません。私はこの時期は次に続く幸福のための準備期間、自分を見つめる時期だと思っています。

空亡期は、四柱推命では「人生の修行をすべき時期」とされており、その人に足りないことの準備をさせられるときだと、私は思っています。

たとえば「今与えられている仕事を地道にやりなさい」という暗示だったり、すぐに成果が表れなくても努力することに意味があったり、打ち勝つための試行錯誤が必要だったり。または、仕事をすごく頑張っていたのに、家族の看病や親の介護をしなくてはいけなくなったとか、抜き差しならないことが起こる場合もあると思います。

しかしそこに、その人の使命というか、運命の神様に与えられた 12年に一度の宿題みたいなものが見えてくるはずです。それは必ず乗り越えられるものですし、それに取り組むことが厄落としにもなりますので、どうか逃げずに必死に取り組んで欲しいと思います。神様は乗り越えられない困難は与えません。

「よし、ここが人生の正念場だ。必ず乗り越えられる」と思ってください。 12年に一度の2年間。誰にも平等に巡ってくる修行の時が訪れただけなのですから。

忘れてはいけないことは、その2年間の過ごし方次第で、空亡期を抜けた後の10年間、あなたが本来の好運の波に乗れるかどうかが決まるのです。

私は2012年の夏、空亡期に重なる〈逢魔〉の時期に、朝の連続ドラマ小説『花子とアン』の脚本の依頼を受けました。朝ドラは準備から執筆を終えるまで約2年にわたり、厳しいスケジュールが続きます。私は尻込みしてしまい、逃げる口実を考えたりもしました。
でも空亡期のど真ん中で脚本を書くことは、私に与えられた宿題と思えてきたのです。それでもっとも苦手な「毎日勤勉に書く」ということをやってみようと思いました。
おかげさまで視聴率もよく、さらにその後、大河ドラマの依頼もいただけたのです。

何かが降りかかって来たときはあらがわず、取り組んで乗り越えたほうがいい。そうすれば、自分はこんなに強くなったとか、これを身につけることができたとか、空亡期を抜けたときに必ず実感できますし、この時期を支えてくれた人とはいずれハッピーエンドにつながったりするなど、得るものもとても大きいのです。

空亡期は、自身と向き合い、つらいことを一生懸命やる最良の機会です。 空亡期の苦労は大きければ大きいほど、確実に報われます。 どうか逃げずに取り組んでください。 その先にはそれまでとはまったく違った景色が広がり、大きく成長した自分が いるはずです。

★私の占いは、中国から伝わった四柱推命と気学をベースに開発した独自の数気学です。著書『占いで強運をつかむ』（マガジンハウス刊）では、あなたの12年間の運気の波が調べられますので、ご活用ください。

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