【居心地の良いインテリア①】『アズノゥアズ』浅見英理さんが母から引き継いだ庭。

浅見さん インテリア

どんな素敵なホテルより、どんな名旅館より、くつろぎ落ち着けるのは愛おしの我が家。なぜなら、この家にあるもののほとんどは、”私”が選んだ大好きなものだから。どんな小さなアイテムも、住まいをつくる大切なピースだけれど、特に愛おしい「好きなもの」を、7人の女性たちに見せていただきました。初めにお送りするのはアズノゥアズ代表取締役社長・浅見英理さんの素敵なインテリアたちです。

もうひとつのリビングルーム。
庭のグリーンを、
インテリアのように楽しんで。

「お庭で過ごすには最高のお天気!」。浅見英理さんは空を見ながら嬉しそう。まだ3月だというのに、庭は初夏のような光に包まれています。ここは、とある住宅街の一軒家。白い塗り壁、赤レンガの塀、青銅の屋根の外観は、どこかヨーロッパの街に来たような佇まいです。

白壁の家をぐるり取り囲むような庭には、ユーカリやミモザなどの大ぶりの樹木が要所要所に配され、足元には点々と白い花が咲き誇ります。グリーンと白、そのコントラストが潔く上品な庭です。「色のバランスを考えたりと、色のことで悩むのは洋服づくりの仕事だけで十分!だからお花は白だけにしようって、最初に決めたんです」

浅見さん インテリア
約30年前に家を建てたときに、庭もつくった。敷き詰めたレンガは、時を経て角がとれ、味わいが増した。
浅見さん インテリア
陽気のいい季節は、ガーデンテーブルの稼働率アップ。気軽に使える器を並べ、食事を楽しむそう。

端整な庭を手入れしてきたのは、同居している母でした。そのお母様が昨年亡くなり、あるじを失った庭はしばし息をひそめていました。「お庭づくりは、すっかり母に頼っていました。お花をご近所の方におすそ分けしたり、そのお礼に別のお花をいただいたり、お庭の植物を介して地域交流もしていたみたいです」庭を引き継いだ浅見さんは、母の思いがたっぷり注がれた植物たちに悲しみを癒されながら、現在庭づくりを模索中です。

「母のようには手入れをできないから、なるべくメンテナンスフリーなお庭にしたいと思っています。『春にお花が咲いたらいいな』。それくらいの気持ちで自然まかせなの」

『ku:nel』2021年7月号掲載

写真 松村隆史/取材・文 鈴木麻子


●素敵なインテリアやガーデン
「買い替え」ではなく「メンテナンス」。「吟味して買い、長く愛用」がいまの気分です。
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