クウネル世代の女性たちは今、どのように過ごし、 何を大切にしているのでしょう。暮らしを楽しむ方々の 人生を豊かに整えるものを、自撮り写真と共にお届けします。「白い箱のような」家で緑に囲まれて暮らす松山美紗さん。骨董市などでコツコツと集めたヴィンテージ家具たちが、キリッとミニマムな空間に温かみと豊かさを添えていました。
ル・コルビュジエの「小さな家」を理想として、数年前に建てた真四角の白い家。目指したのは古くなっていけばいくほどよくなっていく、そんな家。床は無垢のナラ材、階段の手すりは鉄など、経年変化を楽しめる素材を選んでいます。家具は国内の骨董市や古道具店などで見つけたヴィンテージの木製。これも、年を経るごとに味わいが増し、かっこよくなっていくだろうという理由から。
「一期一会の出合いの楽しみもあります。いつも宝探しのような感覚で、骨董市に出かけています」
年代も出所もバラバラの家具だけれど、白い家の中で、まろやかな古い家具は、美しく調和をしています。「よくなる一方」という家具に囲まれ、松山さんの暮らしの基盤は、心地よく整えられています。
松山美紗 /まつやまみさ
solxsol ディレクター
多肉植物店「solxsol(ソルバイソル)」を運営。自身で作った寄せ植えなどをネットショップ中心に販売。
https://www.solxsol.com/
『ku:nel』2020年9月号掲載
写真 松山美紗 / 取材・文 鈴木麻子