【松永加奈のフランス便り53】フランス革命記念日をレポート。ここから一気にバカンスムードに!

松永加奈 フランス革命記念日

在パリ6年のクウネル・サロンメンバー松永加奈さんのフランスレポート。今回のテーマは7/14のフランス革命記念日について。2020年はコロナ禍で縮小されたお祝いですが、今年はいろいろ復活。その様子を紹介していただきます。

7月14日はフランスの革命記念日。恒例のパレードや花火など、さまざまなイベントが華々しく開催され、ナショナルデーを祝いました。

正式名称「Fête nationale française」は、直訳すると「フランス建国記念日」。1789年同日に起こり、フランス革命の発端となった「バスティーユ監獄襲撃」が起源です。ちなみに「パリ祭」という呼び方は日本だけだそうで、一般的には「キャトーズ・ジュイエ」(フランス語の「7月14日」から冠詞をとった言い方)と呼ばれています。

航空機は記念日の数日前にひと通りのリハーサルを行います。とにかく音がすごくて、空を見上げれば軍用機が次々と低空飛行。

エッフェル塔も夜通しでライトアップのリハーサル。友人が宿泊先から明け方に撮影した様子を送ってくれました。

当日は市内各所の道や橋が封鎖されます。こちらは式典直前のコンコルド広場手前の橋。

今年はオルセー美術館前の橋から見学しました。飛行機が近づいてくると、周囲の人たちから歓声と拍手が。この後、軍用機が続きます。

アンヴァリッド前に、パレードを終えた兵士たちが集まっていました。解散して移動する前には、家族と共に記念撮影する光景も。

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当日の朝10時、大統領を乗せた戦車を先頭に、陸海空軍の部隊や消防士たちが、トリコロールで飾られたシャンゼリゼ大通りをコンコルド広場へ向けてパレード。昨年はコロナ禍で規模を縮小し、広場で式典のみの開催だったので、2年ぶりのパレードとなりました。観客席に招待された来賓以外は、シャンゼリゼ通りで見学可能。但し、今年は「衛生パス(ワクチン接種または48時間以内のウイルス陰性証明)」の提示とマスク着用が義務に。他にも戦闘機の飛行や、夜はコンサートや花火など、さまざまなイベントが記念日を彩りました。一方、前夜祭として各消防署で行われる人気のダンスパーティは、コロナ禍で中止に。2年前までの恒例プログラムが元通りになるのは、もう少し先になりそうです。

23時、花火を見ようとする人々で大混雑。エッフェル塔の近くでは音楽も同時に楽しめます。去年はこの界隈も密を避けるために封鎖されていました

通行止めになっていない橋の上では、花火を見る場所を確保するため、なんと1台の車が真横になって道を封鎖!終了までこの状態でした…。

花火がスタートするとみんな大盛り上がり。少しの隙間にもどんどん人が入って来て大変です。去年は皆無だった観光客も、今年はかなり増えた印象。

以前、シャンゼリゼ通りのビルから鑑賞した様子。パレードに出席する兵士の数は5000人。騎馬隊から戦車、警察犬まで行進していきます。

花火の開始前後、エッフェル塔はトリコロールにライトアップ。フランスの祭典では、何でも全部トリコロールになるのです。

間近で見ると、鉄塔は大丈夫かと不安になるくらいです。手前の公園でも見学したことがありますが、火があまりに至近距離なことに驚きます。

毎年のことですが、びっくりするのが大胆なエッフェル塔の使い方。本体に仕込まれた火薬がばんばん飛び交い、燃えちゃうんじゃないかと思うほど。

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さて、7月に入るとイベントに向けた準備があちこちで始まります。パレードの客席やコンサート会場の設営が進む中、軍用機は記念日の数日前に突如、轟音をあげてパリ市内の上空をばんばん通過。それが事前練習と知らなかった頃は、ものすごい音と低空飛行にびっくりしました。当日はどこもかなりの混雑になるため、気合いをいれて場所取りする人もいれば、ただの休日として過ごす人も。私は大規模な催しをいつも近所の広い場所で眺めていますが、いわゆる”ベストスポット”で鑑賞したときは、戦車の行列や花火の迫力に「おぉぉ、これが!」と大興奮。私でさえそんな気分になるので「フランス人にとっては、さぞ誇らしいに違いない」と思ったものです。

2018年にはこんな珍事が。どこが違うか、分かりますか?写真1番左端の色にご注目。

これが正しいトリコロールの雲の並び方。1色3本ずつのはずが、2018年は…。飛行機が横切った瞬間、みんな「あれ?」となった珍しいミス。

パレード終了後、市内(公道)を戦車が滑走したり、アンヴァリッド広場では軍用機やヘリコプターの離着陸を間近で見ることもできます。

無事にパレードを終えた警察犬がコンコルド広場でリラックス中。お疲れさまでした。

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今年は少し天候が悪く、雨交じりの肌寒い中、橋の上からトリコロールの雲が引かれる様子を鑑賞。夜には天気も持ち直し、昨年よりかなり多くの人出を感じました。この時期は日が長いので、花火のスタートはなんと23時過ぎ。ひと通りイベントを満喫した人々は深夜に帰宅して、翌日から一斉にバカンス体制に突入。いろいろあった1年ですが、2021年もフランスは前向きに、大好きな夏を迎えています。


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