【松永加奈のフランス便り52】フランス人は日焼け上等、めざせブロンズ肌!

松永加奈 日焼け

在パリ6年のクウネル・サロンメンバー松永加奈さんのフランスレポート。今回のテーマは日焼けについて。日本では長らく「美白」が定着していますが、フランスでは小麦色の肌はステイタス。少しでも陽射しがあれば、積極的に日焼け!というのがお国柄のようです。

いよいよ夏本番。フランスは湿度が低くカラリとしているので、じっとりとした蒸し暑さはありません。しかし日差しは、歩いているだけでも「焦げそう…」と感じるほど強烈。そんな中、人々は大喜びで肌をさらけ出し、太陽の下へ駆け出して行きます!

年中ピクニックが人気ですが、やはり春からは別格の賑わい。簡易ソファを持ちだして半裸でくつろぐ人たちもいます。

西日が照り付ける中でもサングラスさえあればOK。私はもちろん、パラソルの下で扇ぎながらのアペロタイム。みんな暑くないのかなあ…。

先日訪れた5月のニースの海岸。ごく普通にトップレス(仰向け!)でこんがり焼いている人もいて、文化の違いを感じました。

帽子をかぶる人が少ないことに驚きます。夏に帽子と日傘がひしめき合う日本の光景は、フランス人には不思議なんだとか。

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とにかく日焼けしたいフランス人。海や山などのバカンス先だけでなく、普段から積極的にお日さまをガンガン浴びます。快晴の日、噴水の周りは日光浴する人で溢れかえり、ベンチに空きは無し。直射日光を受けながら芝生ではピクニック、水着姿でビーチさながら日焼けに勤しむ人も。カフェではテラスを選び、日をたっぷり浴びながらおしゃべりや読書。そして、サングラスはかけても帽子はかぶらず、日傘もささず、当然、日除けのために長袖を着ることもありません。お店にはUVをカットする「サンスクリーン」も、綺麗に焼くための「サンオイル」も同じように並び需要があるようですが、あれだけ日光にさらされている姿を見ると、「最終的にいい感じに焼けたいんだろうな」と思います。

フランスでよく見るのが、強い日差しの下で読書する人。木陰に行けばいいのに、と思うのは余計なお世話ですね。

テラスもシェードがないテーブルだって人気です。やはり帽子をかぶる人が全然いませんね。

綺麗に焼きたい派のオイルと、絶対に焼きたくない派のサンスクリーン。どちらも絶賛発売中。

日に焼けて全身真っ赤になった人をたまに見るので、強烈な日差しのもとに長時間いるなら、やはり何かしら塗らないとキケン。

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ここまで太陽にこだわる理由はいくつかあり、1つは「ビタミンの補給」。フランスでは年間の日照時間が短い地域が多く、人々は慢性的なビタミンD不足。そのため冬の間はビタミン剤を摂り、日頃から日光浴が推奨されていて、夏は特に日光パワーのチャージに励む習慣が。そして、なんといっても焼けた肌は「バカンスを楽しんだ証拠」。余暇を謳歌することは、それだけお金も時間も余裕がある…とみなされるんだとか。つまりブロンズの肌=ステイタス、というわけです。さらにブロンズ肌は「ヘルシーかつセクシー」に見えるのだそうで、特に後者はこの国のパワーワードだけに、みんなが一斉に太陽を向くのも大いにうなづけます。

一方で、紫外線をたっぷり浴びれば、肌への影響は避けられません。ケアを怠ればシミ、しわ、ソバカスが容赦なく現れます。ただ、それを気にするか否かはそれぞれで、しっかりアフターケアする人もいれば、いつも通りのお手入れのみというパターンも。基本的に日頃の肌ケアはシンプル派が多いお国柄。目に見える変化を「私らしさ」とプラスに捉えて気にしないか、「ダメージ」と捉えてケアしていくかは、本人次第のようです。

先日、エッフェル塔のふもとを歩いていたら、水着姿のカップルが。公園で海辺のような人たちは、夏場によく見かけます。

たまには帽子姿の人もいますが、日除けというよりどちらかといえばファッション重視のケースも。

この時期、マルシェには帽子屋さんも登場。さすがに35℃のような猛暑になれば、これも必需品?

パラソルがあっても、敢えての…。確かに、パリは青空や太陽を楽しめる夏は短いのです。

個人的にどうしても気になる直射日光下の読書。何度かトライしてみましたが、私には無理でした。

昨秋の健康診断で、我が家でもビタミンD不足が発覚。春までの半年間、アンプルが処方されました。

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周りの人々があまりに「お日さまフレンドリー」のせいか、私もすっかり日除けに対して無防備になり、目に見えてシミとシワ(これは加齢?)が増加。美容液を求めてドラッグストアへ駆け込むと「え?シミ?シワ?どれが?」と言われて「こーこ」「ほらこの辺りにいっぱい」と示し「え、どこ?」とじろじろ見られた経験が。日焼けに対しても「こんなに焼けちゃった…」と日常のうっかり焼けの腕を見せたら「もうバカンスへ行ってきたのね!」とフランス人から向けられたのは羨望の眼差し、そして曖昧に笑う私。うーん、異文化だなあ。


●松永加奈さんのフランスカルチャーレポート

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